かつて自身が出会った数々のすぐれたワインのように、飲んだ人の生き方や人生が変わるような力を持つワインを造りたいと考えている沼田さん。
ワイン専用品種の栽培は向いていないと考えられることもある日本の気候だが、キリノカが目指すワインには、日本ならではの気候が力を与えてくれると話してくれた。
地中海性気候のヨーロッパは秋になると雨が増えるため、ぶどうを早く収穫しなければならない。一方で10月に晴れ間が増え、日中と夜間の寒暖差も大きくなる日本こそ、世界最高のワイン生産地になる可能性がある。地域によってさまざまな気候の特徴があるのも大きな魅力のひとつだ。突出した個性を持つワイナリーを目指すキリノカの目標は、海外のワインファンがまだ知らない美味しさを造り出し、広めていくことなのである。
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キリノカが大切にしているテーマに、「醸して自然」というものがある。
「『醸(かも)す』とは、人の手でぶどうのポテンシャルを引きだす工程だと考えています。酒や味噌、醤油などを発酵させてじわじわと熟成させることと同様に、人の手が加わることで自然の材料を美味しく育て上げるのが、ワインを『醸す』ことです」。
沼田さんがいう「醸して自然」とは、小野という土地で育ったぶどうを見て触り、匂いや空気や温度、湿度を肌で感じること。そして、土地とぶどうのポテンシャルを余すことなく引き出し、ワインボトルに詰めることを指している。
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ピノ・ノワールは皮が薄い品種特性を持つぶどうだ。そのため、色素を抽出しようと考えて圧搾しすぎると、苦味や渋みが出てしまう。しかし、何もしなければ色の薄いワインになる。また、味わいに果実味が少ないので、果実味を抽出させるためにはどうしたらよいのかを追求していく必要があるところも難しい。
「ピノ・ノワールでよいワインを造るためには、栽培・醸造それぞれの工程で独自の工夫が必要です。ピノ・ノワールですぐれたワインを造ろうと試行錯誤することは、他の品種のワインを造る上でも、きっと役立つ経験や技術になるでしょう」。
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【「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーを発表します!】
進化し続ける日本ワインは、日本のワイナリーの皆様の並々ならぬ努力があるからこそです!
「Terroir.media」は「Terroir.awards」を通じて、すべての「日本のワイナリー」にスポットを当て、より多くの方に「日本ワイン」を楽しんでもらうきっかけをつくりたいと考えます。日本ワイン普及に貢献し、日本ワインが「文化」「産業」として定着する一助となれば幸いです。
引き続き、「Terroir.media」のコンテンツをどうぞお楽しみに!
「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーの発表は、こちらの記事からどうぞ。
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【「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーを発表します!】
「Terroir.awards 2025」各大賞のご紹介
☆新進気鋭大賞
「Terroir.media」にて2024年に紹介記事が掲載されたワイナリーの中で、新規参入かつ、ぶどう栽培開始時期が2020年以降の5ワイナリーを選出します。
☆「Terroir.media」大賞(仮称)
「ワイナリーのこの取り組みが素晴らしい!」という15ワイナリーを「Terroir.media」が事前に選出し、審査員により3ワイナリーを選出して表彰。大賞の名称は各ワイナリーの取り組みにふさわしい賞名にします。
☆ワイナリーが気になるワイナリー大賞
「Terroir.media」で今までに取材した日本全国のワイナリーが選ぶ、「ワイナリーが気になるワイナリー」を表彰します。全国のワイナリーからの投票数が最も多いワイナリーを選出します。「Terroir.awards 2024」受賞ワイナリーの皆様にご協力いただき、9ワイナリーを選出しました。
それでは「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーを発表します!こちらの記事からどうぞ!
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【「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーを発表します!】
「Terroir.media」は、日本のワイナリーにさらにスポットを当てる機会を設けたいという思いから、2023年より「Terroir.awards」を毎年定期開催しています。日本ワイン普及に貢献し、日本ワインが「文化」「産業」として定着する一助となれば幸いです。
◆Mission:「日本ワイン」を普及させることが、私たちの使命です。
◆Vision:「日本ワイン」を普及させるために、「Terroir.media」は日本の「ワイナリー」にフォーカスし、「すべての日本のワイナリー」の魅力をより多くの人に伝えます。
◆Value:「Terroir.media」にて2024年にワイナリー紹介記事が掲載されたワイナリーにスポットを当てます。
「Terroir.awards 2025」受賞ワイナリーの発表は、こちらの記事からどうぞ!
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「2024年ヴィンテージでは、マスカット・ベリーAを使って、ロゼワインと赤ワインを造りました。ロゼは気軽に飲める味わいに仕上げて、2025年3〜4月頃に直販でリリースします」。
また、赤ワインは高級レストランなどに卸す予定だ。複雑味が魅力のワインなので、寿司屋のコースメニューの最後にペアリングするイメージだ。穴子やうなぎ、川魚などと合わせることを想定している。
深みあるマスカット・ベリーAを生み出すため、熟成容器にもこだわっている岩﨑さん。2025年ヴィンテージ以降のワインは、新樽と陶器タンクでそれぞれ熟成をおこない、最終的にブレンドしてひとつのワインに仕上げる予定だ。
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マスカット・ベリーAの醸造では、もうひとつ重要なポイントがある。醗酵中のワインに果皮を漬け込む工程である「マセラシオン」のベストな期間を見極めることだ。特に醸し後半の温度と期間が決め手になるという。
「マセラシオンについても試行錯誤が必要でした。例えば、ピノ・ノワールの場合なら、しっかりとした味わいのワインにしたければ、マセラシオンの期間を延ばして30度近くまで温めます。皮からタンニンがしっかりと溶け出して、色が濃く厚みある味わいにするためです。その技術をマスカット・ベリーAにも使おうと思ったのですが、試してみたところ、マスカット・ベリーAには合わないことがわかりました」。
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「マスカット・ベリーAは、表現に幅が出るところが面白いぶどうです。赤ワインだけではなく、スパークリングワインやロゼワインにも使えます。また、同じロゼワインでも、白に近いものからピンク色が強いものまで造り分けられる点も貴重ですね」。
マスカット・ベリーAは、赤ワインにおいてもさまざまな表現が可能だ。すっきりした味わいや樽熟成した厚みのある風味、果実のボリューム感まで造り分けられる。醸造する際には除梗してもよいし、全房発酵もできる。マスカット・ベリーAのワインだけで飲み比べのワイン会ができるくらいなのだと、岩﨑さんは本当に楽しそうに話す。
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自社畑の樹が成長して収量が増えてきたら、単一品種のでワインにも挑戦していきたいと考えているShiojiri Minori Vineyard。自分が理想とするぶどうが収穫できた品種があれば、そのぶどうの個性をより表現できるワイン造りにも挑戦していきたいと話してくれた。また、醸造量も徐々に増やしてより多くの人に飲んでもらいたいそうだ。
さらに、自社ワインだけではなく、塩尻全体をワインで盛り上げたいという思いも強い。
今年から自社醸造できるようにワイナリーの準備を進めている。Shiojiri Minori Vineyardは今後、より多くの人がワインに親しむための「場」として地域に親しまれるワイナリーを目指していく。
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Shiojiri Minori Vineyardの2022年ヴィンテージのワインは、208本限定リリースだった。使用した品種は、カベルネ・フラン、メルロー、ケルナー、ガメイ、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーニョの6品種。収量は少ないが、ピノ・グリとピノ・ブランもブレンドしている。
色合いは、オレンジがかった淡いピンク。赤ワイン用品種の割合が半数を超えているため、華やかな色合いに仕上がった。最初にケルナーが醸し出す華やかな香りや蜜のような雰囲気があり、少しハーバルなニュアンスも楽しめる味わいだ。
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「もともとワインが好きで、ワインの輸入会社に転職し働いています。しかし、海外の産地までは行きたくてもなかなか足を伸ばすことは難しいものです。ちょうど娘が小学校に上がった頃のことですが、長期間自宅を空けることができないことにもどかしさを感じていました。ワインを造っている現地に赴き、造り手さんと交流したり、醸造過程を自分の目で見てみたいという気持ちが強くなっていたのです」。
そんなとき出会ったのが、東京都練馬区にある「東京ワイナリー」のサポーター制度だった。ボランティアとして栽培や醸造作業に取り組めると知り、さっそく参加。東京ワイナリーでぶどう栽培とワイン造りに実際に触れた経験こそが、現在に繋がっている。
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