さらに今後は、HASE de KODAWAAR WINERYのワインを、より多くの人に知ってもらうための取り組みも検討している。県内はもちろん、県外のイベントや試飲会にも積極的に参加する予定とのことなので、ワイン関連のイベントでHASE de KODAWAAR WINERYのワインに出会えるチャンスが増えるだろう。 「地域のワイナリーがいくつも集まるようなワインイベントに足を運んでいただくと、たくさんのワインが味わえて飲み比べができるのでおすすめですよ。松本市では毎年6〜7月に、『ワインサミット in 松本』を開催しており、私も参加しています。また、近隣の温泉地で実施されるイベントなどにもどんどん出かけて行き、観光PRに貢献したいと考えています」。
学生時代に土壌学を学んできた長谷川さんは、ぶどう栽培をする上で、ぶどうに適した豊かな土壌作りをすることを重視している。「草は友達」というモットーを掲げ、草生栽培を採用しているHASE de KODAWAAR WINERYの自社畑では、微生物の力で土壌のポテンシャルを高めるのが基本方針だ。 長谷川さんのこだわりが詰め込まれた土壌管理ついて、直近の取り組みを紹介しておこう。 HASE de KODAWAAR WINERYの自社畑では、化学肥料を使用しない栽培をおこなっている。できるだけ自然に近い環境でぶどう栽培を実施する中、収穫後に毎年欠かさず土壌に加えているのがカルシウム資材だ。 日本では多くの土地が酸性寄りのため、果樹や野菜などの栽培をする上で、pH値を矯正することを目的として石灰を加えることがある。だが、長谷川さんがカルシウム資材を使うのはpH値を矯正する目的ではなく、「栄養分としてカルシウムを与えるつもりで撒いている」という。