feel terroir!日本ワインを味わってみよう!『サンクゼールワイナリー』「長野ルージュ2018」~メルロー主体のまろやかなブレンドワイン~

こんにちは、宮坂佳奈です!

ワインテイスティングに関する前回までの記事は読んでいただけましたか?まだの方は、お時間のあるときにぜひご確認いただければ嬉しいです!

feel terroir!日本ワインを味わってみよう!

上記タイトルをクリックすると過去記事まとめて見ることができます。

今回テイスティングコメントを紹介するワインは、長野県飯綱町にある「​​サンクゼールワイナリー」の「長野ルージュ2018」です。

まずは、ワイナリーとワインについて紹介します。
「Terroir.media」には、サンクゼールワイナリーの紹介記事と追跡記事を掲載していますので、ぜひあわせてご覧ください!

▶ワイナリー紹介

「サンクゼール・ワイナリー」は、自然豊かな長野県飯綱町にある。
食品の製造販売を手がける「サンクゼール」と「久世福商店」を経営する、株式会社サンクゼールが運営するワイナリーだ。保有する自社畑でのこだわりのぶどう栽培、ワインとシードルの醸造を行っている。
栽培や醸造のレベルは年々向上しており、コンクールの受賞実績も多数。特に自社畑で栽培する「シャルドネ」のワインは、国内外からの評価が高い。
長野県のテロワールを映す、酸と厚みが美しく調和したワインだ。消費者との交流も大切にしており、新型コロナウイルス流行前は数々のイベントが開催されていた。ワイナリーを訪れた時は、ぜひ造り手とワインについての会話を楽しんでみてほしい。

▶ワイン紹介

サンクゼール公式オンランショップ

長野ルージュ2018 750ml【赤/日本ワイン】

9ヵ月間の樽熟成を経たワインをベースに、21ヵ月間の樽熟成を経たワインをブレンド。黒い果実や甘いスパイスの香り、なめらかな渋みが心地よく、まろやかな味わいが楽しめる上品なワインです。

9ヵ月間の樽熟成を経たワインをベースに、21ヵ月間の樽熟成を経たワインをブレンド。黒い実や甘いスパイスの香り、なめらかな渋みが心地よく、まろやかな味わいが楽しめる上品なワインです。

【造り手コメント】

長野ルージュは、塩尻市や長野市、高山村などの赤ワイン用品種、「メルロー」や「カベルネ・ソーヴィニョン」などを使用し、長い期間樽熟成を行いました。ワインの味を決める際は、一樽一樽の味わいをスタッフ一同で確認し、美味しさを追求しブレンドしております。シナモンのような甘いスパイスの香りや、舌触りが滑らかな渋みが心地よい、上品な味わいの赤ワインです。

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おすすめの飲み方や食べ合わせ
ローストビーフやボロネーゼソースのパスタに合います。
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公式サイトより引用

「久世福商店」は商業施設の中などに入っている、日本各地の美味しい食材をギュッと一店に凝縮させたようなグルメストア。お出汁や発酵食品、ワインからジャムまで扱っていて、私も見つけるとつい入ってしまう大好きなお店です。

今回試飲させていただくのは、メルロー、カべルネ・ソーヴィニヨン、カべルネ・フランを使用した赤ワイン。アルコール度数は12%です。

▶ブレンドワインとは?

裏ラベルにはこのように書かれています。

9か月の樽熟成を経たワインをベースに21か月間の樽熟成を経たワインをブレンド。黒い果実や甘いスパイスの香り、なめらかな渋みが心地よく、まろやかな味わいが楽しめる上品なワインです。

ぶどう品種:メルロー48% カベルネソーヴィニヨン31% カベルネフラン21%

比率が細かく表示されているのが印象的です。

それぞれの品種名の特徴をお話しますね。

メルローは​​口あたりがまろやかで、マイルドな渋みと酸味。果実味が豊かなことが特徴です。日本では特に長野県塩尻市周辺がメルローの名産地として知られており、国際的にも高い評価のワインが誕生しています。

​​カべルネ・ソーヴィニヨンは果皮が厚く、濃い色味が特徴。熟成が進むにつれて、複雑な芳香、しなやかなタンニンを持ったワインへと変化します。代表的な産地としてはフランス・ボルドー地方が有名ですが、ボルドーではカべルネ・ソーヴィニヨン100%で仕込まれることはほとんどない、ということをご存じですか?ワインを調合する「アッサンブラージュ」のテクニックこそが、醸造担当者の腕の見せどころだといわれています。

カベルネ・フランは、カべルネ・ソーヴィニヨンとメルローの原種(親)といわれる品種です。香りや味わい、色調は全体的にカべルネ・ソーヴィニヨンより軽く、力強さよりエレガントさが感じられます。ブレンドのための補助品種として使われることが多い品種といわれていましたが、近年ではカベルネ・フラン100%のワインが日本でも多くつくられています。

また、裏ラベルには、

産地:長野県上田市産 31% 長野県高山村産 23% 長野県塩尻市産 23% 長野県長野市産 22% 長野県飯綱町産 1%

と、ぶどうの産地がとても細かく記載されています!見ていると場所の風景が思い浮かぶようで面白いですね。

さっそく、紹介していきましょう!

▶ワイン会参加者の声

今回は皆様に、ブレンドされた品種名をお伝えしないでテイスティングする「品種名あて」に挑戦していただきました!
参加者6名の感想と、みなさんが想定された品種名をご紹介します。

■Aさん(北海道出身のワインラバー)

さすが、ワインをよく知っている方のコメントです!「ボルドーの右岸スタイル」について簡単にご説明しますね。ボルドー地方に流れる川を挟んで、上流から下流に向かい右側を「右岸」、左側を「左岸」と呼び、それぞれ造られるワインの味わいが異なるといわれています。

一般的に「右岸スタイル」は渋みがまろやかで優美なワイン、「左岸スタイル」は渋みのしっかりした、力強いワインといわれています。この違いの由来は「ぶどう品種」のブレンド比率の違いによるもので、「右岸スタイル」はメルロー主体、「左岸スタイル」はカべルネ・ソーヴィニヨン主体。Aさんは「右岸スタイル」のようなメルロー主体のワインを想像されたのですね!

■Bさん(日本ワイン通のキャリア女子)

まさに「ワイン」という単語を聞いたら誰もが連想するような、キレイな赤ワイン用ぶどうの色でした!キャリア女性が平日に仕事の疲れを癒せるような、穏やかでまろやかなワインです。

■Cさん(日本ワイン通のキャリア女子)

長野県はわさびの産地でもあるので、ぜひ、すりたてのわさびと合わせてみたいと思いました!おっしゃる通り、時間が経つとふくよかな印象を感じるワインです。

■Dさん(料理上手なワインラバー)

「スパイス感」という単語を聞くと「シラー」という品種を連想する方も多いと思います。私も「シラー」を連想するようなスパイス感を感じました!

■Eさん(山梨ワイン博士)

真夏でも朝晩の寒暖差がある長野県。同じ品種でも、暖かい地域、冷涼な地域で味わいが変わるところもワインの面白さです。カベルネ・フランの味わいを見つけてくれました!

■Fさん(飲食店オーナー)

ソムリエ試験のような回答です!この日用意したパンにはレーズンやオレンジ、スパイスが入っていたのですが、「長野ルージュ2018」の果実感とスパイス感がよく合っていました。ヴィンテージやアルコール度数まで想定してくださるとはさすがです!

▶おすすめペアリング

「長野ルージュ2018」のうまみやまろやかな甘味には、癖のない赤みの柔らかいお肉が合うなあと感じました。

Cさんがおっしゃるように、長野県名産のわさびに合わせたローストビーフや、トマトベースのボロネーゼの酸味とコクにもピッタリ。

お肉に合わせたいドッシリとした赤ワインでありながら、なめらかでやわらかく、時間の経過とともにまろやかさも加わるので、ペアリングせずワインだけでも充分に楽しめます。

▶まとめ

今回は、皆様にブラインドテイスティング(ワインの情報を隠した状態でテイスティングすること)をしていただきました!
皆様のご意見を伺いながら改めて飲むと、味わいも変化し、ワインの面白さを改めて実感できました。

ワインは瓶詰めされた後も、瓶の中で熟成していくお酒。同じワインでも抜栓するタイミングで味わいが変化します。特に赤ワインは時間と共に変化を楽しめるので、お気に入りの赤ワインを見つけたら、開封する時期を変えて召し上がってみるのもオススメです。
これから暑くなりますので、保管の状態には気をつけてくださいね。新しい発見や感動があると思います!

今回のワイン会でも話題の「長野ルージュ2018」。
「サンクゼール」や「久世福商店」で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください!

今回初のコラボ企画。『feel terroir!日本ワインを味わってみよう!』をお送りいたしました。
第二回目も準備出来次第、皆さまにお届けできたらと思います。

次回もお楽しみに!!


【宮坂佳奈プロフィール】

YouTubeチャンネル「宮坂佳奈の日本ワインて楽しい!」では、「feel terroir!日本ワインを味わってみよう!」の記事で紹介する、おすすめワインのテイスティングの様子も公開予定です。

  • 2018ミスワイン長野大会準グランプリ受賞
  • 2018ミスワイン日本大会準グランプリ受賞
  • 日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート
  • 日本ワインショップスタッフ
  • 日本ワインイベントMC経験多数

【宮坂佳奈さんSNS】

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