『マンズワイン小諸ワイナリー』世界を見据え、世界品質のワインを醸すワイナリー

マンズワインは、キッコーマングループに属するワインメーカー。マンズワインの醸造所はふたつある。ひとつは山梨県にある「勝沼ワイナリー」、もうひとつが長野県にある「小諸ワイナリー」だ。

今回紹介する「小諸ワイナリー」は、マンズワインの中でもプレミアムレンジのワイン醸造を担っている。小諸ワイナリーが醸すワインの銘柄は、「ソラリス」シリーズ。ラテン語で「太陽の」を意味するソラリスは、「世界の銘醸に肩を並べるワインを造る」目的で誕生した。自分に厳しい造り手たちの努力でブラッシュアップが重ねられてきた、歴史あるブランドだ。

「千曲川ワインバレー」上流域のワイナリーとしては、唯一20世紀に設立された小諸ワイナリーでは、自社で開発・特許取得した「マンズレインカット」を用いて栽培する。成熟期に雨の多い気候を克服しながらぶどうを育て、毎年適熟した状態で収穫しているのだ。

早朝収穫や徹底的な選果作業による完璧な除梗、吟味した樽での育成など手間暇を一切惜しまず、ぶどうとワインの状態を常に見守りながら「ソラリス」をつくる誇りを胸に醸造をおこなっている小諸ワイナリー。

今回は、小諸ワイナリーで栽培・醸造責任者を務める西畑撤平さんにお話を伺った。マンズワイン小諸ワイナリーの魅力に深く迫っていこう。

『マンズワイン小諸ワイナリーの歩みと、プレミアム日本ワイン「ソラリス」』

マンズワインは、1962年にしょうゆのトップブランド、キッコーマンが設立したワインメーカーだ。

最初に建設されたのが「勝沼ワイナリー」で、その次に建設されたのが今回紹介する「小諸ワイナリー」だ。小諸ワイナリー誕生のきっかけと、現在までの歩みを見ていこう。

▶︎小諸ワイナリーと「ソラリス」の誕生

小諸ワイナリーは、勝沼ワイナリーに続くふたつ目のワイナリーとして1973年に竣工した。小諸ワイナリーは当初、絶滅寸前ですでに幻のぶどうになりつつあった「龍眼」からワインを造り、復活させるために生まれたそうだ。

その後、1988年の収穫直前に小諸で季節はずれの大雪が降り、龍眼の棚のほとんどが崩壊するという出来事があった。そのため、小諸ワイナリーは、欧州系のぶどう品種へ植え替えて再スタートを切ったのだ。

このときに植えられたのはメルローとシャルドネ、マンズワインオリジナル交配品種である信濃リースリングの3品種だ。また、大雪以前は棚栽培だったが、植え替えの際に垣根栽培に移行した。

「1988年の雪がなければ、小諸周辺では今でも龍眼が栽培され続けていたかもしれません。その場合、『ソラリス』は生まれていなかった可能性もありますね」。

さて、ここで改めてマンズワインの「ソラリス」について紹介したい。

ソラリスは、マンズワインの中でも特に良質なぶどうのみを使ったプレミアム日本ワインのシリーズ。そして小諸ワイナリーは、主にソラリスの醸造を中心におこなっているワイナリーなのだ。

ソラリスブランドが生まれたのは、2001年のこと。当初から契約農家のぶどうと自社畑のぶどうを使用して、高品質なワインが醸造されてきた。

「マンズワインの契約農家は、長い間関係が続いている農家さんばかりです。上田市や小諸市では、50年以上もお付き合いしている農家さんもあります」。

マンズワインでは、契約農家のぶどうと自社畑のぶどうのどちらも重視している。ぶどう栽培のプロである契約農家と、求めるワインを造るためのこだわりの栽培ができる自社畑。どちらの利点も生かし、世界が認める日本ワインを造り続けているのだ。

『小諸ワイナリーのぶどう栽培』

続いては、マンズワイン小諸ワイナリーが手掛ける「ぶどう栽培」の紹介に移りたい。

どんな畑でどのようなぶどうを栽培しているのか。造り手はどのようなこだわりを持ってぶどうに向き合っているのか。じっくりと見ていこう。

▶︎よいワインはぶどうから 自社畑の紹介

マンズワインの自社畑がある場所は、大きくふたつのエリアに分けられる。ひとつは小諸市で、もうひとつは上田市東山地区だ。栽培を担当する社員4名が、日々、畑の管理をおこなっているという。

まずは小諸市の畑から紹介したい。土壌は火山系の粘土質だ。

「ワイナリーの周辺は浅間山の影響が強く、場所によっては火山灰の砂地や軽石も見られます。畑は粘土質の場所に作られています」。

東山地区の畑と比較すると、小諸の畑は全体的に標高が高い。標高が高いと相対的に気温が下がる。そのため酸のバランスが重要になる白ワイン用ぶどう、特にシャルドネなどは小諸の畑に植えられている。

続いては東山地区の畑だ。「東山地区」とは、長野県上田市塩田平にある地域を指す。上田市は小諸市からは20kmほど離れた場所にあり、土地の個性も異なる。

東山地区の土壌はこちらも小諸同様に粘土質の土壌だが、「石の質感が小諸市とは違いますね」と西畑さん。東山周辺は、海底から隆起した土地なのだ。

また小諸市の畑と比較すると標高が少し低いため、温暖な気候が特徴だ。温暖な気候の場合、適するのは晩熟の品種だ。栽培しているのはカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー。特にカベルネ・ソーヴィニヨンと東山の相性は抜群だ。寒すぎると熟しきらないカベルネ・ソーヴィニヨンが、しっかりと完熟できる環境にある。

個性の異なるふたつの地域の特性を活用し、良質なぶどうが作られている。

▶︎自社畑と契約農家が栽培するぶどう品種

続いては、小諸ワイナリーで栽培するぶどう品種を紹介していこう。

小諸ワイナリーが管轄するエリアで栽培するぶどうのほとんどは、プレミアム日本ワイン「ソラリス」の原料となる。ソラリス用に栽培されている品種は、次の5種類だ。

白ワイン用ぶどうは、以下の3品種。

  • シャルドネ
  • 信濃リースリング
  • ソーヴィニヨン・ブラン

赤ワイン用ぶどうは、以下の2品種。

  • メルロー
  • カベルネ・ソーヴィニヨン

品種の特性に合う畑に植えられ、熟度の高いぶどうが収穫されている。植えられているぶどう最大の特徴であり強みは、総じて樹齢が高いことだ。

「シャルドネは樹齢30年を超えていて、一番古いものだと樹齢40年以上になります。ワイナリーにとって、最も大切な財産だと思っています」と、西畑さんは話す。ソーヴィニヨン・ブランなどの若いぶどうの樹でも、樹齢は10年以上だという。

樹齢の高いぶどうから造られたワインは、フランスにおいても「Vieille Vigne(ヴィエイユ・ヴィーニュ)」と尊ばれる。高樹齢のぶどうは根を長く伸ばしており、地中深くから養分を吸い取ることが可能。そのため、ワインの味を豊かにすると言われているのだ。また根を深く張っていることで、ぶどうの生育が安定する。年月を重ねたぶどうの樹は、ワイナリーに素晴らしい果実を提供してくれる。

マンズワイン小諸ワイナリーで一番の古樹であるシャルドネから生まれたワインは「ソラリス 小諸 シャルドネ ヴィエイユ・ヴィーニュ」として販売されている。ぶどうの奥行きと味わいの複雑さを感じられる貴重なワインだ。

また、小諸ワイナリーではソラリス用以外にも、以下の3品種が自社畑で栽培されている。

  • ピノ・ノワール
  • 浅間メルロー
  • マスカット・ベーリーA

自社畑で試験的に栽培しているのは、以下の2品種。

  • プティ・マンサン
  • ヴィオニエ

品質が向上し生産量が安定すれば、ゆくゆくはソラリスに使用されることになるだろう。

▶︎大切なのは「続ける」こと ぶどう栽培のこだわり

小諸ワイナリーで栽培・醸造責任者を務める西畑さんにぶどう栽培についての話を聞いていると、ふたつのことに気づく。

それは、西畑さんがこの上なく真摯にぶどうに向き合っているということ。そして、ぶどうに向き合うのは「当たり前」だと考えていることだ。

当然のようにすべてを捧げているからこそ、西畑さんはぶどう栽培について、「特別なことはしていません。完熟したぶどうが収穫できるための環境を整えているだけです」と話す。

だが実は、「特別ではないぶどう栽培」こそが難しい。健全で完熟したぶどうを収穫するために一切の妥協をしないことは、誰にでもできることではないからだ。

ぶどう栽培について伺う中で、近年西畑さんが強く意識している「持続可能なぶどう栽培」についてお話いただいた。

未来も変わらぬぶどう栽培を続けるために、今できることを全力で考えているという。

「50年先もよいぶどうを育て続けるには、環境に負荷をかけないことや、人々との付き合いを維持することなど、大切にすべきことがたくさんあります。『有機農法だからよい』というわけではなく、なぜ有機農法をやるのかが大切です。また、栽培を続けるためにどんな選択をすべきなのか、そういったことを真剣に考えて栽培しています」。

2022年現在、マンズワインでは自社畑の一部を有機農法で管理している。除草剤を使用しない農法も、フランスに倣っていち早く取り入れた。

また、長野県が定める基準以下の減農薬栽培も実践。だが、基準を満たして認証を取ることが目的ではない。基準を守り自分たちを律することによって、安易な栽培に逃げないようにしているのだ。

「病気や虫が出たら薬を撒けばよいという考え方では、ぶどう栽培の未来を考えているとはいえません。本当にその虫は駆除する必要があるのか?今すぐ薬剤を撒く必要があるのか?そういったことを考えながら栽培をおこなう方向にシフトしている最中なのです」。

栽培の未来を考える故に、「安易に有機栽培を取り入れる」ことに対しても慎重だ。

「例えば、有機農法を貫くあまりに、収量が減少するようでは意味がありません。それならば、畑の面積は少なくても、収量を減らさない管理をした方が自然環境を守れるはずです。大切なのは、バランスを意識することなのです」。

「ぶどう栽培を長く続ける」という目的が明確だからこそ、マンズワインは視野を広く持ち、遠い未来までを見据えているのだ。

『ソラリスはいかにして造られるのか ワインの特徴と醸造について』

次に紹介していくのは、マンズワイン小諸ワイナリーのワイン造りについて。西畑さんたち造り手は、どんな思いでワインを醸造しているのだろうか。

▶︎「ソラリス」が目指すもの

「ソラリスは、世界の銘醸ワインと肩を並べるというコンセプトでスタートしたブランドです。ソラリスが生まれてから何十年も経過し、ようやく品質を認められるものができるようになってきましたね」。

実際、ソラリスの評価は高い。コンクールでの受賞は数知れず。日本国内はもちろん、海外のコンクールでも多数受賞歴があるのだ。

日本ワインの歴史と共に発展し、トップクラスワインとしての存在感を放つ「ソラリス」。ソラリスが最終的に目指す姿とは、いったいどのようなものなのだろうか。

「世界に認められるレベルを前提として、これから目指すのは『それぞれの土地の味わい』を表現することです。テロワールやヴィンテージの違いが浮き彫りになるワインにしていきたいです」。

以前のソラリスは、ワインとしての完成度が追求されていた。例えばぶどうの糖度が低かった場合、果汁濃縮などで糖度を上げていたという。しかし現在では、ぶどうを調整する醸造からぶどうを生かす醸造へとシフトしている。果汁の糖度を高くしたいなら、ぶどう栽培の段階で糖度を上げようという考えで醸造しているのだ。

小諸ワイナリーは、時代のニーズに合わせ、常に全力で取り組んできた。今のソラリスが目指すのは、飲み手を強く惹きつけられる個性をみなぎらせたワインだ。ぶどうの個性を表現するべく、ソラリスは新たな進化の道を歩む。

▶︎小諸ワイナリー 醸造のこだわりとワインの特徴

小諸ワイナリーにおける醸造のこだわりについて、西畑さんは「失敗しないこと」だと話す。

「失敗しない」とは一体どういうことだろうか?

「過度に酸化を進めてしまうこと、ぶどうが持っているものを生かせない醸造をしてしまうこと。些細な工程のミスなど、すべてが失敗にあたります」。

当たり前のことを一切妥協せず、ぶどうそのままをワインに表現する。基本を究極まで突き詰めることが、小諸ワイナリーのこだわりなのだ。

「うちでは、特別な醸造はおこなっていません。ワインの味を思う通りにするために何かを加えることはしていないのです」。

小諸ワイナリーの醸造は、ぶどうのポテンシャルを最大限に生かした直球勝負。求めるワインの味を実現するためには、ぶどうの成熟度を上げるといった栽培の工夫を考えることを優先する。ぶどうファーストの思考回路でワインを醸造しているのだ。

そんな小諸ワイナリーで醸すワインは、パワーよりも美しさ、濁りよりも透き通った質感が最大の特徴なのだ。

▶︎「ひとりでも多くの人に届けたい」ワインへの思いはひとつ

小諸ワイナリーで醸す「ソラリス」は、どんな場面でどのように楽しんでほしいと考えて造られたワインなのだろうか?

「シーンを問わず、ひとりでも多くの人に飲んでもらいたいです」。

栽培醸造責任者の西畑さんは、「造り手」の立場からソラリスの楽しみ方を話す。

「ソラリスは、日常的に飲める価格ではないかも知れませんが、もっと気軽に楽しんでほしいと思っています。料理との組み合わせを意識しすぎずに、自由に飲んでいただければと思うのです」。

純粋にワインを楽しんでほしい。場所やシチュエーションにとらわれず、ワイン本来の味を満喫してほしい。西畑さんの願いはシンプルだ。

造り手としておすすめの楽しみ方を伺ってみたところ、提案してくれたのは「季節」とワインのペアリング。

「季節感を含めてワインの味を楽しむと、よりワインのよさを感じられることがあります。例えば暑い時期には、ソーヴィニヨン・ブランや信濃リースリングといった爽やかなワインが格別です」。

四季のある日本ならではの、美しいワインの味わい方だ。ぜひ多くの人に試してもらいたい。

▶︎マンズワイン小諸ワイナリーの強み

ソラリスの品質を支えている、マンズワイン小諸ワイナリーならではの強みとはいったいなんだろうか?

「小諸や上田という場所で、古くから畑を持っていることは大きな強みです。そして人を育てる環境が整っていることも、自社の強みだと思います」。

小諸ワイナリーが保有する畑は、地域の中でも「選ばれた」場所にある。

古くから小諸や上田の各地で試験的にぶどうを栽培してきた歴史があるため、現在まで残っているぶどう畑は「よい畑」のみなのだ。長年続けてきて成功している場所だけが、ぶどう畑として存続しているのである。

すでに多くの畑に所有者がいる現在では、良質な畑を新規取得するのはかなり難しい。条件のよいぶどう畑を既に持っているという点は、歴史あるワイナリーだからこその強みなのだ。

そしてふたつ目の「人を育てる環境が整っている」という強みについて。

マンズワイン小諸ワイナリーの醸造責任者達は全員、フランスに留学して醸造を専門的に勉強している。会社が率先して、良質なワインを造るための人材投資をおこなっているのだ。

「昨今、人材育成という言葉は一種の流行りになっていますが、マンズワインでは昔から人材を育てる土壌がありました。自分を含めたすべての醸造担当者が、本場でしっかりと学ばせてもらいました」。

小諸ワイナリーの醸造責任者はみな、フランス・ボルドーで醸造に関する学位をおさめている。西畑さんはさらに、ブルゴーニュの醸造訓練学校にも通った。ブルゴーニュの有名ドメーヌ、フレデリック・マニャンで実地研修に参加。ぶどう栽培士(フランス国家資格)の取得後にボルドーに飛んでワイン醸造士(フランス国家資格)を取ったのだ。フランスで3年間ワインについて学び、現地の技術を身につけた。

「マンズワインは初期から、『世界を見据えたワイン造り』をするための人材育成がおこなわれてきた企業です。現社長の島崎は五大シャトーのひとつ、シャトー・ラトゥールに半年間研修生として勤務、その後ワイン醸造士(フランス国家資格)、唎酒適性資格(ボルドー大学)を主席で取得し、帰国してソラリスを立ち上げました」。

ワインの本場で学び、日本でのワイン造りに生かすというサイクルが、自然な流れとしてマンズワインの教育に組み込まれている。会社一丸となって、よいものを追求する姿勢が貫かれているのだ。

「勝沼と小諸、ふたつの拠点があることもマンズワインの大きな強みだと思っています。それぞれが違う役割を担っているからこそ、全体としてよい流れを作り出しているのです」。

冒頭に紹介した通り、マンズワインには勝沼ワイナリーと小諸ワイナリーふたつの醸造所が存在する。

勝沼ワイナリーで主に造っているのは、「酵母の泡」という甲州のスパークリングワイン。日本で一番売れている甲州ワインだという。

「酵母の泡」は購入しやすい価格帯でありながら、品質は「シャルマ方式」でつくり上げた本格的な味わい。日本の家庭にワインを広めるための大きな役割を果たしている存在だ。

「勝沼ワイナリーの『酵母の泡』でワインに興味を持ち、小諸ワイナリーの『ソラリス』へと飲み進めていただけます。入門ワインからさらに奥へという導線を用意できるのは、マンズワインならではの強みではないでしょうか」。

マンズワインの強みのすべてが強固な土台となって、現在の小諸ワイナリーをつくり上げているのだ。

『小諸ワイナリーの未来 未来まで愛されるワイナリーでありたい』

最後に見ていくのは、小諸ワイナリーの未来について。小諸ワイナリーは、今後どのような道を歩むのか。ワイナリーとして目指す姿とは。

▶︎日本ワイン全体のレベルを上げ50年先まで続けられるワイン造りを

西畑さんが訴えるのは、日本ワイン全体のレベルを上げることの重要性だ。

「50年先までワイン造りをつないでいくには、自分さえよいものを造っていれば、という独りよがりな考えではいけません。生産者全体のレベルを上げて産地を形成し、もっと世界の人に認められるものを生産する必要があります」。

西畑さんは、日本ワインの現状を冷静に分析する。世界のレベルは、想像より遥かに高いところにある。日本ワイン全体を盛り上げ、産地単位で品質を向上させないと、世界には立ち向かえない。

「マンズワインだけが頑張っても、世界に日本ワインを知らしめることは難しいでしょう。さまざまな醸造家がそれぞれによいワインを造るからこそ、日本ワイン全体のレベルが上がるのです」。

長野県には「千曲川ワインバレー」と呼ばれるワイン産地が形成されている。小諸市内のワイナリーも、20年前と比較すると大幅に増加した。

造り手が増えれば地域がワイン産地になり、世界と戦うための基礎ができる。マンズワインは歴史あるワイナリーとして、後進ワイナリーを先導しながらワイン醸造技術の向上に励んでいる。

小諸ワイナリーの造り手には、現状に甘んじるという言葉は存在しない。日本ワインの歴史を末永く紡いでいくために、先頭を切って進んでいくのだ。

また、小諸ワイナリーと勝沼ワイナリーが協力してマンズワインをアピールすることで、ワイナリー全体の相乗効果を狙う。消費者とワイナリー、地域の人々とをつなげるイベントなどを実施したい考えだ。

西畑さんの話から感じるのは、マンズワイン小諸ワイナリーは、何よりもまず、社員に愛されている存在だということだ。努力を尊重し人を認める風土こそが、マンズワイン小諸ワイナリーを発展させてきた一番の理由なのかもしれない。

『まとめ』

長い歴史の中で、高い技術を持つ造り手を育てながら素晴らしいワインを生み出してきた、マンズワイン小諸ワイナリー。こだわりのぶどう栽培とワイン醸造で、ぶどうの個性を表現した美しいワインが造られている。

世界に通用する品質の「ソラリス」や、小諸ワイナリーに興味が湧いたなら、ワイナリーに足を運んでみてほしい。ワイナリーで開催されている見学ツアーに参加し、造り手の思いに触れてみるのがおすすめだ。

また、ワイナリーでは「万酔園」と命名された本格的な日本庭園の散策や、世界の代表的な品種に触れることのできるぶどう畑を間近に見ながら、年間を通してワインの試飲を楽しむことができる。

良質なぶどうが育まれる美しい畑のそばで、ソラリスの美味しさを満喫してみてはいかがだろうか。

基本情報

名称マンズワイン小諸ワイナリー
所在地〒384-0043 
長野県小諸市諸375
アクセス【お車でお越しの方】
上信越自動車道・小諸IC 約5分
【電車でお越しの方】
JR 小海線・しなの鉄道 小諸駅よりタクシーで 約10分
北陸新幹線 佐久平駅よりよりタクシーで 約30分
HPhttps://mannswines.com/brand/

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