『自園自醸ワイン紫波』農家と造り手が協力し、紫波らしい味を追求するワイナリー

岩手県紫波郡紫波町は、県の中部に位置する自然豊かな場所。山々が連なり、北上川が流れる。思いきり深呼吸をしたくなるような風景だ。

そんな紫波町にあり、紫波町で栽培されたぶどうのみを使用してワインを造るワイナリーが「自園自醸ワイン紫波(しわ)」。
地元農家のぶどうと自社畑のぶどうを用いて、紫波ならではの味を追求するワイン造りを行っている。

自園自醸ワイン紫波の歴史やぶどう栽培、ワイン造りへの想いについて、醸造課長を務める佐藤大樹さんにお話を伺った。

『岩手一のぶどう生産地でワイン造りを 農家の思いから生まれたワイナリー』

まずは、自園自醸ワイン紫波が誕生するまでの歩みを紹介していこう。

紫波町は果物栽培が盛んな場所で、岩手県最大のぶどう産地だ。紫波町におけるぶどう栽培の歴史は数十年以上。
ワイナリーができるまで、収穫した果実を生食用またはジュースに加工して産直販売したり、加工品の原料用ぶどうとして出荷していたという。

紫波のぶどうを、全国の人により広くアピールし、味わってもらいたい。紫波のぶどう農家が抱いていた願いは次第に、「紫波町で採れたぶどうでワインを造りたい」という具体的な目標に形を変えていく。

「自分たちの育てたぶどうでワインを造るための設備を整えて欲しい」。
紫波町のぶどう農家は、行政に自分たちの想いを伝えた。町は農家の真摯な要求をくみ取り、ワイナリー設立に向けて走り出す。そして2005年、紫波町で官民一体となって運営する農業公園「紫波フルーツパーク」に、ワイン部門が設立された。

紫波フルーツパークの株主は、契約農家でもある町内のぶどう農家だ。農家も経営に参加し、よりよいワイン造りのために知恵を出し合う。ぶどう農家と醸造担当者全員でワインを造り上げているのだ。
2021年現在、自園自醸ワイン紫波の契約農家は25件。高品質なぶどうの供給を受けている。

自園自醸ワイン紫波のワインは、町内の農家のみが育てたぶどうのみを使用する。紫波の豊かな自然の恵みを受け、愛情たっぷりに育てられたぶどう。
紫波町産ぶどうのワインから感じられるのは、紫波の自然の豊かさだ。

『自社畑と契約農家 自園自醸ワイン紫波のぶどう』

続いて紹介するのは、自園自醸ワイン紫波で取り扱うぶどうについて。自園自醸ワイン紫波では、契約農家が育てるぶどうと、自社畑で育てるぶどうの両方を使用している。それぞれのぶどう栽培の特徴や、栽培の工夫や苦労について伺った。

▶自社畑で扱うぶどう品種 北国ならではの品種が並ぶ

自社畑で栽培するのは、9種類のワイン専用品種。

白ぶどうは次の6種類

  • シャルドネ
  • リースリング
  • ソーヴィニヨン・ブラン
  • ミュラー・トゥルガウ
  • モンドブリエ
  • リースリング・リオン

赤ぶどうは3種類を育てる。

  • メルロー
  • カベルネ・ソーヴィニヨン
  • ツヴァイゲルトレーベ

いずれのぶどうも、紫波町ならではの味を出せるよう工夫して栽培されている。例えばカベルネ・ソーヴィニヨンは、ワイン用ぶどうの中でも晩熟の品種だ。
早くて9月に収穫が始まる品種があるのに対し、カベルネ・ソーヴィニヨンの収穫適性時期は10月。気温が低く冬が早い紫波町においては、実が完熟しないことがある。

「ぶどうは熟すことで糖度を上げますが、寒い地域のカベルネ・ソーヴィニヨンは熟し切らないことがあります。すると、ワインにはっきりとした骨格を出しづらいのです。除葉を行うことで日当たりを良くし、少しでも熟度が上がるようにしています」。

紫波のカベルネ・ソーヴィニヨンは、酸味が豊かなことから長期熟成に向くワインに仕上がるのだ。

一方、北のエリアならではのぶどう品種もある。リースリングはドイツやフランスのアルザスなど、冷涼な地域で栽培されている白ぶどう品種。伸びやかで美しい酸と、芳醇な香りが特徴のぶどう品種で、世界的に人気が高い。

「岩手県は、日本のワイン産地の中でも北部に位置するので、リースリングは非常によいものが採れるのです」。
自園自醸ワイン紫波のリースリングは、周囲からの評価も高い。

ただしリースリングは病気になりやすく、栽培難易度が高いという難点がある。病気になりやすい理由は、房の形状によるものだ。粒が密集して結実するため薬剤が通りづらく、風通しも悪いので管理が難しい。管理の難しさだけでなく、収量の問題もある。リースリングは房が小さいために、収量が少ないのだ。

リースリングは現在、自園自醸ワイン紫波の自社畑と、2社の契約農家のみが栽培している。だが繊細で上質な風味があるリースリングは、自園自醸ワイン紫波のワインの中でも自慢の逸品だ。

▶自社畑の特徴と紫波の土壌

続いて、自園自醸ワイン紫波の自社畑について紹介しよう。自社畑は、ふたつのエリアに分かれている。ひとつは敷地内の畑で、広さ2.3ha。もうひとつの畑は1.6haで、3〜4年前に取得した土地だ。元々はりんご畑だった場所を借り受けて、ぶどう畑として利用している。

合計3.9haの畑の管理には大変な労力がかかるが、丹精込めて栽培を行っている。
「契約農家さんは、ほとんどが高齢の方々です。農業を辞められるリスクがありますから、自社畑の管理も欠かせません」。

自園自醸ワイン紫波の自社畑は、粘土質の赤い土壌だ。固めに締まった土であり、水持ちがよい。特筆すべきは、ミネラル分が豊富に含まれている土壌であるという点だ。
「紫波周辺は、古い地質が広がる地域なのです。例えば紫波町の東側エリアには、石灰の採掘場もあります。土壌全体に、ミネラル分が豊富に含まれているエリアなんです」。

土壌の「ミネラル分」は、ワインの味に深みや骨格、複雑な風味を与える。紫波の大地には、上質なワインに欠かせないミネラルがたっぷりと溶け込んでいるのだ。

自社畑の日照条件についても見ていこう。ぶどう栽培において、日照条件は重要だ。自社畑の日当たりは、ふたつとも非常に良好。国道沿いで開けた場所にあり、十分な日光が降り注ぐ。
特に新しい畑においては、日照条件が非常によい場所にある。敷地内の畑は東向き斜面。西日が当たる時間がやや短いものの、全体的な日照量は申し分ない。

自社畑のぶどう栽培で苦労していることは、獣害対策だ。自社畑に限らず、周囲の農家も同様だ。さまざまな動物がぶどうを食害するため、電気柵を張っている。
「春先はシカが新芽を食べ、タヌキやクマも現れます。秋の時期には実が狙われるんです」。

せっかく張った電気柵も、管理を怠ると害獣の侵入を許してしまうのだとか。周囲に雑草が生い茂って柵が覆われると、突破されてしまうのだ。地域全体で協力して畑を管理し、害獣からぶどうを守っている。

▶契約農家のぶどう栽培 農家への深い信頼

続いて尋ねたのは、契約農家のぶどう栽培について。契約農家はワイン用ぶどう栽培を専業にしているわけではない。それぞれほかの果樹や生食ぶどう栽培をしながら、ワイン用ぶどうの栽培にも取り組んでいる。
ワイン用ぶどうの品質を保つためにどのような取り組みをしているのだろうか。

「契約農家の皆さんに、ワイナリー側から細かい栽培方法を指示することはありません。基本的にはすべて、農家さんにお任せしています。彼らはベテランで、ぶどう栽培のプロですから」。

ただし、ぶどうを受け入れる時の「最低糖度」は設定している。ぶどうの収量が多すぎると、栄養分が分散して一粒の実に糖度が集まらない。そのため各農家は収量制限をしながらぶどうを栽培している。

「農家さんはもう何十年もぶどう栽培をしている人たちばかり。どうすれば糖度が上がって美味しいものになるかを熟知しています。こちらからあれこれ指示する必要は感じていません」。
佐藤さんは、言葉に農家への信頼をにじませる。

また、自園自醸ワイン紫波では、契約農家への定期訪問も実施している。ワイナリーのメンバーが契約農家を訪問し、畑の状況を直接確認するのだ。
「栽培方法には、農家さんそれぞれのやり方があります。農家さんのやり方を尊重し、話し合いでお互いを理解しながら協力関係を築いています」。

一蓮托生の関係である、ワイナリーと契約農家の人々。お互いを尊敬し合い、品質向上のため努力する。長年の絆とよい関係性があってこそ、同じ目標に向けて足並みをそろえることができているのだ。

▶安定的な収穫が第一 栽培のこだわり

自園自醸ワイン紫波がぶどう造りで重視しているのが、安定的な収量を確保することだ。

そのために行っているのは、「適切に防除を行う」「房や葉が混み合わないように気を付ける」「情報を蓄積する」「収穫時期を調整する」ことだ。

まずは防除についてお話ししよう。自園自醸ワイン紫波では、まず「防除の年間計画」を立てる。計画に則って、適切な防除を実施するためだ。
「ワイナリーを継続するために大切なのは、農家さんの安定的な収入です。そのためには、健全なぶどうを育てるための防除を行うことが必要だと思っています」。

続いて大切にしているのは、房や葉が混み合わないようにすること。「ぶどうの房が密集してしまうと、風通しや日当たりが悪くなるのです」。

房に日光が当たらないと、ぶどうの色づきが進まない。風通しの悪さも重なると、病気の発生率が上がってしまう。また病気だけではなく、ぶどうの味も悪くなるという。

3つ目のこだわりは、ぶどう栽培の情報を蓄積すること。
「施肥や栽培作業を実施した日付を管理し、細かくデータを取っています」。

経験や技術を記録し、次につなげるためだ。農業において経験はもちろん大切だが、次世代へ知識をつなげることも欠かせない。ベテラン農家の知恵や行動を情報として蓄積させていけば、次の世代に引き継ぐことが容易になる。未来をしっかりと見据えた農業を実践しているのだ。

▶最大のこだわり 最高の「収穫時期」でぶどうを採る

最後に紹介するこだわりは「収穫時期の調整」について。収穫時期は、自園自醸ワイン紫波がもっともこだわっている部分といっても過言ではない。収穫時期はワインの出来を大きく左右するためだ。

まずは、なぜ収穫時期にこだわる必要があるのかを説明しよう。収穫タイミングを調整する理由は、大きくふたつある。

ひとつはよりよい状態のぶどうを収穫するため。ぶどうは、品種によって適切な収穫のタイミングが異なる。また、畑の状態によって生育具合も変わる。日照条件や水の管理などで、熟成時期に違いが生じるのだ。

「病気が出ていれば、早く収穫します。また、非常に状態のよいぶどうが育っていれば、完熟を待つことも。よりよいものを収穫するため、臨機応変に対応します」。

収穫が終わるとすぐに醸造を開始する必要がある。そのため収穫時期は、ワイン造りにダイレクトに影響するのだ。スムーズに醸造を進められるよう、自園自醸ワイン紫波では大まかな収穫スケジュールを定めている。

だが、ぶどうは自然の恵み。スケジュールを組んでいても、希望通りにいかないことは多い。ぶどうを仕込むタイミングは、いつも頭を悩ませる問題だという。
もうひとつは物理的な理由で、醸造できるタンクやコンテナには限度があるためだ。自園自醸ワイン紫波では、ワインの仕込み作業を9月上旬頃からスタートする。

醸造開始時期に合わせて一度にすべての契約農家からぶどうが届いてしまっても、醸造スペースが確保できない。そのため、収穫時期を分けることで常に新鮮なぶどうを仕込めるように調整しているのだ。

せっかく育てたぶどうを無駄にせず、少しでも美味しい状態で収穫したいが、悩む場合も多い。
「今のタイミングで収穫したいけれど、糖度が足りない場合もあります。しかし収穫時期を後ろに伸ばしすぎると病気も出てきてしまうかもしれない。葛藤だらけです」。

自園自醸ワイン紫波の収穫時期へのこだわりは、ワイン造りへのこだわりと同義だ。農家のぶどうを無駄にせずに素晴らしいワインを飲み手に届けるため、試行錯誤が続く。 

『すっきりとした酸で飲みやすい 自園自醸ワイン紫波のワイン』

自園自醸ワイン紫波で醸造するワインの話題に移っていこう。まず紹介したいのが、自園自醸ワイン紫波が目指すワインの姿についてだ。

「紫波エリアの特徴を出せるワインを造ることを、常に目標にしています」。
自園自醸ワイン紫波が目指すのは、紫波のテロワール(天候や土壌など、ワイン造りに影響を与えるぶどうを取り巻く環境のこと)を表現できるワイン造りだ。自園自醸ワイン紫波が醸すワインの、魅力やこだわりについて迫っていこう。

▶紫波ならではの魅力とは?酸の美しさと飲みやすさ

紫波のテロワールとはいったいどんなものなのだろうか?自園自醸ワイン紫波が目指す「紫波ならではの味」について、佐藤さんに伺った。

「一言でいえば、さっぱりとした酸味とフルーティーな香りが特徴ですね。北国ならではの味わいと風味を生かしていけたらと思っています」。

「紫波ならではの味」をもう少し深掘りしてみよう。岩手県といえば、冬の寒さが特徴だ。寒い地域に育つぶどうは、糖度の伸びは緩やかで酸が豊かになる傾向がある。糖度やタンニンが増えやすく「ボディ」と「厚み」が強調される南のワインとは、真逆ともいえるかもしれない。

ワインにとって「酸味」は、非常に重要な味覚要素だ。味を引き締める役割を持ち、ワインにキリッとした芯を与える。

酸味以外の紫波のぶどうならではの魅力は、フルーティーな香りだ。気温の低さから、ぶどうがゆっくりと熟す傾向がある紫波のぶどう。時間をかけて熟すことで香りの成分が多くなり、フルーティーな香りが生み出される。
「優しくすっきりとしたワインに仕上がります。食事と共に出しやすいのが魅力だと思っています」。

優しい味付けの料理に合わせやすく、日々の食事と合わせるとより香りが引き立つのが紫波のワインだ。紫波の土地だからこそできるワインを目指すことに意味がある。自園自醸ワイン紫波の造り手は、信念を持ってワインの醸造を行っている。

▶手に取りやすい価格でたくさんの人に届けたい 自園自醸ワイン紫波のワイン

自園自醸ワイン紫波のワインには、スパークリングワインシリーズや限定醸造シリーズ、プレミアムシリーズ、カラーラベルシリーズといった多様なラインナップがある。
ハイグレードなプレミアムシリーズ以外では、1,000円台で購入できるワインが多いのが特徴だ。一番お手頃なワインは「紫あ波せ(しあわせ)ワイン」。なんと1,000円台前半で手に入る。

「瓶内二次発酵のスパークリングワインなど、高いものでも3,000円台です。農家さんに原料代をしっかりと還元しつつ、購入しやすい価格設定にしています」。

価格をおさえているのには理由がある。できるだけたくさんの人に飲んで欲しいからだ。ワインファンだけでなく、ワイン初心者の人にも気軽に楽しんでもらいたい。
購入しやすいものから入り、気に入ったらほかのワインも手に取って欲しいとの想いが込められているのだ。

「初めて購入する場合は特に、いきなり高いワインには手を出しにくいですよね。まず大切なのは『手に取ってもらうこと』だと思うのです」。

元々、岩手県内からの注文が多かった自園自醸ワイン紫波のワイン。
「手に取ってもらうこと」を大切にしたことが功を奏し、全国からの注文が増えつつある。ネット通販では、個人消費者の注文も増加しているという。

たくさんの人に、紫波町のワインを届けること。自園自醸ワイン紫波が造るワインは、全国に紫波産ぶどうの素晴らしさを伝えるための、最高の手段なのだ。

▶よいぶどうからよいワインを 醸造のこだわり

紫波ならではの魅力あるワインを提供するために心がけていることは、「よいぶどうをワインにする」という大原則を実直に守ることだ。
「ワイン造りはぶどうが一番大事だといいますが、まさしくその通りです。よいぶどうからしか、よいワインはできません」。
佐藤さんは静かながらも力強く話してくれた。

自園自醸ワイン紫波では、自社畑であっても契約農家であっても、最高の状態のぶどうを収穫することに徹している。最高の状態で収穫したぶどうは、収穫後3日以内に搾汁する。
最も美味しい風味をそのままワインにするべく、収穫後すぐに醸造作業に移ることを心がけているのだ。ワイン造りのどの工程においても、ぶどうのよさを引き出すことを重視して醸造する。

ぶどうのよさを引き出そうとするが故に、醸造で苦労していることもあるという。
それは「すっきり感」と「ボディ」のバランスをとることの難しさだ。自園自醸ワイン紫波のワインは、寒いエリアならではの「酸」や「香りの豊かさ」が強み。すっきりとした飲みやすさが魅力のひとつだ。だが、線の細いワインになりやすい難点がある。

「ワインの骨格を作り出すのに苦労しますね。ワインに芯を与える『もうひと味』をどのように出せばよいかと頭を悩ませています」。

長所を生かしながらも、より満足のいくワインを造ること。目指すものはシンプルだが、満足のいくワインを造るのは容易ではないだろう。いくつもの試行錯誤を繰り返して、思い描く理想のワインを目指し続ける。
「感覚だけでなく、しっかりとした理屈や理論に基づいてワイン造りをしていきたいです」。
頼もしい言葉に、自園自醸ワイン紫波の明るい未来が見える。

『岩手の代表になる新しいワインを生み出したい』

最後に、自園自醸ワイン紫波が目指す将来について伺った。佐藤さんが話してくれた目標は明確だ。
「岩手を代表する新しい白ワインを造りたい」。

自園自醸ワイン紫波が可能性を追求しているのは「モンドブリエ」による白ワイン。北のエリアらしい美しい酸味と丸みあるふくよかさが共存した、存在感あるワインを生み出すぶどうだ。

これまで、岩手を代表する白ワインは「リースリング・リオン」だといわれてきた。
「モンドブリエも岩手の名物になるポテンシャルがあります。味の系統がリースリング・リオンとは異なるので、新たな岩手ワインとしてアピールできると思います」。

自園自醸ワイン紫波では、2021年8月に2020年ヴィンテージ「紫波モンドブリエ」の一般販売を開始した。

モンドブリエのワインを推進していくのには、大きな理由がある。ひとつは、まだモンドブリエを取り扱うワイナリーが少ないこと。また、より重要なのは安定して収穫できるぶどう品種だということだ。

シャルドネの交配品種であるモンドブリエは、シャルドネよりも病気になりにくく、栽培上のメリットが大きい。
また寒い地域でも糖度が上がりやすいのも特徴だ。契約農家にも取り扱いやすい品種であり、ワイナリーと足並みをそろえて高品質な果実の栽培を目指せるぶどうなのだ。

自園自醸ワイン紫波が醸す「紫波モンドブリエ」。紫波、そして岩手を代表する白ワインになることを期待したい。

『まとめ』

自園自醸ワイン紫波は、農家と二人三脚でワイン造りを追求するワイナリー。
岩手の寒さを味方に付け、紫波らしいぶどうの味で勝負している。

ワイナリーに行けば、工場見学や試飲が楽しめる。紫波の空気やぶどう畑の豊かさに触れ、五感すべてで紫波のワインとワイナリーの素晴らしさを感じて欲しい。「紫波らしい味」を感じ取ることができるだろう。

基本情報

名称自園自醸ワイン紫波
所在地〒028-3535 
岩手県紫波郡紫波町遠山字松原1-11
アクセス電車
JR紫波中央駅よりタクシーで約15分。

紫波ICより車で15分
HPhttps://www.shiwa-fruitspark.co.jp/winery/

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