【甲斐ワイナリー】歴史と伝統、確かな技術で前進し続ける、ワイン職人たちの蔵

甲斐ワイナリーは、日本ワイン名産の地、山梨県甲州市塩山にある。なんと、1834年(天保5年)から酒造業を営んできたという、酒造りの伝統と技術が息づくワイナリーだ。

長い歴史を持つ甲斐ワイナリーだが、そのすごさは歴史の長さによるものだけではない。ストイックなワイン造りで、毎年素晴らしいワインを生み出し、私たちを魅了し続けてくれるワイナリーなのだ。

甲斐ワイナリーに行けば、「ワイン好きのあの人に、絶対に教えてあげたい!」という一本が見つかるはずだ。
甲斐ワイナリーの歴史と、ワイン造りにおけるこだわり。そして、醸造するワインの魅力について、じっくりと紹介していきたい。

『甲斐ワイナリーの歴史』

甲斐ワイナリーの歴史は、前述の通り1834年の江戸時代に遡る。創業者の祖先、風間懐慧氏によって酒造業として創業されたことが、ワイナリーの歴史につながっているのだ。
甲斐ワイナリーは、江戸時代から続いてきた日本酒造の伝統技術を持つワイナリーなのである。

ワイナリーや併設のカフェに使われている建物や蔵屋敷は、国登録の有形文化財に指定されている。築200年を超え当時の面影を残す建築物は、訪れることでその歴史の長さや時代に思いを馳せることができる。

そんな甲斐ワイナリーがワイン造りを始めたのは、1961年に果実酒醸造免許を取得してからのことだ。翌年の1962年には、ワイン醸造が本格的に始まっている。その後、1986年には甲斐ワイナリー株式会社が設立された。

甲斐ワイナリーがワイン造りを始めたきっかけとは

甲斐ワイナリーがワインの醸造をスタートしたのは、戦後に「山梨県醸造試験場」の所長でもあった、風間酒造店の社長、風間敬一氏の影響が大きい。

風間敬一氏は、「風間酒造店の社長」と「山梨県の醸造試験場の所長」の二足のわらじを務めた。醸造試験場の所長という立場もあり、県のワイン産業見直しの仕事に携わっていたのだ。
その経緯から、山梨県ワインセンターというワインの分析機関の設立にも携わり、その所長の任も果たす。

風間敬一氏の、山梨県のワイン生産を推進する取り組みは、自社においてもワイン醸造を始めるきっかけになった。

現在の甲斐ワイナリー

現在の甲斐ワイナリーでは、風間聡一郎さんがスタッフと共にワインを醸造している。

次期社長の風間聡一郎さんは、ワイン科学士の資格を持つ。そんな聡一郎さんの経歴は、東京農業大学の醸造学科を卒業後、渡仏。ブルゴーニュで研修ののち帰国。都内の酒販店に勤め、ワイナリーへ入社後は山梨大学ワイン科のコースでワイン科学士の勉強をしたという、ワインづくしのものだ。
聡一郎さんは、物心ついた頃から酒造の杜氏やワイン醸造のスタッフと遊んでもらっていたという。父である敬夫さんの仕事を近くで見て育ち、自然な流れでワイン醸造の世界に入ることを選んだそうだ。

聡一郎さんに、ワイン造りの魅力やおもしろさについて聞いた。
「ぶどうは四季に合わせてステージがあり、世間の喧騒を余所に、季節の移ろいと共に毎年成長していく様は植物のたくましさを感じることができます。醸造についても、お酒は楽しく飲まれることが多く、自分の造ったお酒がダイレクトにお客さんの笑顔を作り出すことができます。それがこの仕事の醍醐味だと考えています。」

その反面、おもしろさゆえの欠点としてこんなことも語ってくれた。「ワインは一年に一度しか造れませんので、20歳から70歳まで(ワイン造りをする)とすると、50のヴィンテージしか関われません。それを考えると少し寂しくなるのが欠点です。」聡一郎さんの、ワイン造りへの深い愛情が感じられる答えだった。

『自社畑で行うぶどう栽培』

甲斐ワイナリーは、自社畑でのぶどう栽培を大切にしている。自社の圃場は現在1.3ha程の広さがあるが、もともとは20a程度の小さな畑からのスタートだった。当初は、ぶどう品種も「甲州」1種類のみだったが、現在では3種類に増えた。
自社畑は7つの圃場からなっており、それぞれ場所によって仕立て方を変えるなど、栽培方法を調節しながら、ぶどうを栽培している。

甲斐ワイナリーで栽培されるぶどう品種

甲斐ワイナリーでは、次の3つのぶどう品種が栽培されている。

  • 甲州
  • メルロー
  • バルベーラ

甲州は、甲斐ワイナリーのスタート当初から植えられていたぶどう品種。
山梨県が発祥の白ワイン用ぶどうの一種で、緑とも紫ともつかない神秘的な果皮が美しいぶどうだ。
甲斐ワイナリーでは、「山梨で生きるからには、必要なぶどう品種」であるとして、丁寧に栽培を続けている。

メルローは、柔らかく滑らかな味わいが特徴の、赤ワイン用ぶどう品種。「未熟な状態で収穫を行うと青い香りが出てしまいますが、リスクを背負ってでも完熟させることで、そのオフフレーバー(醸造・熟成等、ワイン生産工程中に何らかの理由によって生じた欠陥とみなされる香り)は消えます。」と聡一郎さんは話す。
栽培では、摘芯や摘房の時期、収穫時期を見誤らずに栽培することで、素晴らしいワインを生み出せるぶどうに仕上げている。

バルベーラは、イタリア北部で栽培されているぶどう品種だ。明るく濃厚な果実味と伸びやかな酸が特徴の、魅力的なワインになるぶどう品種だが、日本のワイナリーでバルベーラを栽培しているところは少ない。
甲斐ワイナリー自社畑のバルベーラは、他の赤ワイン品種にはない冷涼な酸味が特徴だ。温暖化の影響で、夏が暑い日本では栽培が難しい品種ではあるが、うまく栽培できれば全く新しい日本ワインの可能性が開けると信じて栽培に取り組んでいる。

聡一郎さんは、ぶどうの産地適正を意識せず自分の好きな品種を植えています、と話す。

「好きなぶどう品種でなければ、愛着も愛情も湧かない」「この土地から離れることはできないからこそ、自分の土地に好きな品種を植え、自分の好きなワインを造り、販売したい」

こんな素敵なこだわりを持って、愛情たっぷりに育てられたぶどうだからこそ、お客さんを笑顔にできるワインを生み出せるのだろう。

自社畑の気候や土壌の特徴とは

自社畑がある山梨県甲州市は、全国有数の日照量を誇る場所だ。一方、盆地ならではの吹き下ろしの風が夜の気温をぐっと下げる。これが寒暖差を生み、ぶどう栽培に適した環境を作り出している。
畑の土壌は砂礫と粘土の中間の土質で、水はけが良好だ。畑によっては石礫が非常に多いところもあるなど、各畑によっても少しずつ土壌が異なり、違った特性がある。

ぶどう栽培の苦労

ここ数年は温暖化の影響もあってか、平均気温の上昇が著しい。真夏日も増加傾向にあり、気温が高すぎると着色障害を起こすなど、ぶどう栽培にとって難しいテーマも増えてきている。
特に、冷涼な気候を好むバルベーラは栽培が難しく、色のりが悪いなど課題点も多い。

温暖化の苦労はあるものの、ひとつひとつのぶどうを観察することを徹底し、困難をクリアしていく甲斐ワイナリー。
2020年の梅雨は例年の3倍の降水量があり、各地でぶどうの病気が蔓延した。そんな中でも、甲斐ワイナリー自社畑のぶどうは、過去最高の収量をあげている。防除の徹底と丁寧な栽培管理が功を奏したという。

山梨にあるという強み

聡一郎さんは、山梨県ならではの強みは同業者が多く情報共有ができる点だと教えてくれた。
ぶどう栽培は特に経験が重要。
経験のある農家さんに聞けば、なんでも教えてくれてとてもありがたい。と、その姿勢は常に謙虚だ。

自社畑のこだわり

自社畑でぶどうを育てることの良さ、とはいったい何なのかを聞いた。

自社圃場の場合、防除のタイミング、収穫のタイミングなど、それぞれの作業を自分の都合で行えることが、一番の強みでありこだわりだという。

栽培は基本を徹底し、ひたすら丁寧に行う。

甲斐ワイナリーでは、ぶどうの樹、葉、房をよく見て異変がないかを常に探している。

病気が出てからの農薬散布では遅いと考えており、病気になる前に防除すること。そのためのタイミングにも徹底的にこだわっている。
また、収穫のタイミングも常に意識している。醸造用ぶどうのため、あくまでも「小粒」に仕上げるのだ。というのも、生食用のぶどうは粒を大きく瑞々しく作るが、醸造用は小粒にすることで養分が凝縮されるからである。

その他にも、葉を1枚ずつずらして光合成効率を上げたり、風通し改善のためにひと房ひと房数を調整して密集を減らしたりと、地道で細かいお世話を続けている。
常に畑をよく見て、考えることが何より大事なのだと教えてくれた。

甲斐ワイナリーの考え方は、「基本的なことを当たり前にできることが最も大切」だということ。独自色を出した栽培方法以上に、基本に忠実に、日々の観察を忘れないことを一番に考えたぶどう栽培をしている。

『甲斐ワイナリーのワイン醸造』

甲斐ワイナリーでは、自社の目指すワインを「クリーンで素直、ほっとするようなタイプの白ワイン」「喉に掛からず滑らかな赤ワイン」としている。
流行に囚われず、自分自身の好きな味わいとスタイルの追求を目指す。

ワイン造りのこだわりとは

大前提は、ぶどう栽培と同様基本に忠実であることだ。
最も力を入れているのは選果。病果、未熟果などは全房をチェックしてからプレスしている。また、ワインの欠陥臭を出さないように、衛生管理を厳しく行っているとのことだ。健全な発酵が進むように、観察と分析を欠かさないようにしている。

ワイン造りの苦労

ワイン造りの苦労を聞いてみた。

やはり、冷涼な気候を好むバルベーラのワイン造りは難しく、苦労が多いのだそうだ。

ぶどうの成分は十分なのに、色が出ない…なんてこともあるため、せっかく栽培しても納得のいく年にしか、単独品種の赤ワインとして醸造していない。
バルベーラのワイン造りに関しては、ぶどう栽培開始から10年たった今も模索中だ。「日本ならではのバルベーラ」栽培へのチャレンジを続けており、今以上に栽培・醸造がスムーズに行くようになれば、新たな日本ワインの可能性が見いだせることだろう。

また、ワイン造りの苦労として話してくれたものがもうひとつある。
それは、風間敬夫社長と聡一郎さんの好みが違うため、意見が分かれることがある…というお話だ。
風間敬夫社長は、タンニンが強い、舌が収斂するようなボルドーワインが好みだ。一方の聡一郎さんは、喉に引っかかることのない、するっとしたのどごしのワインが好きなのだそうだ。自分が納得のいくものを造りたいとする職人たちのぶつかり合いを経て、現在のワインが造られていると思うと非常に感慨深い。

すべての人に飲んでほしいワイン

甲斐ワイナリーでは、「造ったワインは、どんな人にでも飲んでほしい」という思いがある。

そんな甲斐ワイナリーのワインは、価格と品質のバランスが素晴らしいことが自慢だ。
高価格帯が美味しいのはもちろんなのであるが、スタンダードなシリーズである「かざま甲州」の完成度が格別なのである。かざま甲州は、なんと1000円台で買えてしまうワインだ。
低価格帯のワインを楽しめないと、高いワインに手が伸びることはない。「高くて美味しいは当たり前ですが、価格が安くてもじゅうぶんな品質であると自負しています。」と言う聡一郎さん。
そこには、すべての人にワインを楽しんでほしいという思いと、妥協のないワイン造りへのこだわりを感じることができる。

『甲斐ワイナリーのワインと料理のペアリング』

甲斐ワイナリーのワイン2本を飲んで、様々な料理との組み合わせを楽しんでみた。
今回いただいた2本は、白ワインの「かざま甲州辛口2019」と、ロゼワインの「かざまロゼ2019」だ。

2本を飲んでみて感じた共通項に、「酸の美しさ」がある。どちらのワインも、全体を貫く透明感のある酸味がとても魅力的なワインだった。

それでは、ひとつひとつ紹介していこうと思う。

かざま甲州辛口2019とのペアリング

「かざま甲州」は、甲斐ワイナリーのワインの中でも、最もスタンダードラインのワインだ。甲州ぶどうを100%使った、辛口白ワインである。
しかし、低価格帯のワインだからといって侮ってはいけない。美しいキレのある酸味、すっきりしたのどごしの割にとろみを感じるボリューム感、爽やかな和柑橘を思わせる香り、どれをとっても到底1,000円台だと思えない完成度になっている。

このかざま甲州とのペアリングで紹介したい家庭料理は、次の通りだ。

  • 豚のロースト
  • しそご飯
  • ハーブウインナー
  • ふろふき大根

酸味と旨みのバランスがとれた上質な味わいから、出汁をきかせた高級な会席料理に合わせたら絶品だと思う。しかしかざま甲州は、シンプルな家庭料理や、「もつ鍋」のような庶民グルメにも合わせられる懐の深さを持つ。

最初の印象通り魚との相性は抜群だったのだが、個人的には「豚肉料理」をおすすめしたい。
かざま甲州と一緒に楽しんだ豚肉は、あぶらや肉汁がより甘く、味わい深くなったのである。
特に美味しいと感じたのが、シンプルな「豚のロースト」とのペアリング。脂身が多めの豚肉を、塩こしょうの下味だけでさっとローストし、岩塩をつけて食べる。ここにかざま甲州を合わせると、贅沢な料理のできあがり。
かざま甲州のきれいな酸味があぶらの重さを和らげ、旨みたっぷりの口当たりが豚肉の甘さをじんわりと引き出してくれるのである。
焼くだけ、という簡単料理なのに、パーティーでも出せそうな一品のできあがりだ。かざま甲州と一緒にふるまって、相手を感動させてほしい。

次に美味しくて驚いたのが、ハーブ系、特に「しそ」との好相性だ。
最初、何の気なしに「ゆかりごはん」と一緒にかざま甲州を飲んだときに、目を丸くしてしまった。しその香りと、かざま甲州の余韻がとても良く合うのである。

まるでいくつかのハーブを調合したみたいな香りが鼻の奥に広がり、ハーブを指でこすって香りを嗅いだときのような、幸せな気分になってしまった。
これを機に、しそ系の味付けと合うのでは…と、「梅干し」や「しそサラダ」と合わせたが、やはりよく合う。和食だけではなく、ハーブのきいたウインナーと一緒に楽しんでも、同じような体験ができるのでオススメだ。

最後に、「ふろふき大根」との組み合わせ。
出汁をたっぷりと染みこませた大根に、甘味噌をかけて食べるふろふき大根。薬味としてゆずの皮を刻んだものを乗せる代わりに、かざま甲州と楽しんでみた。
結果的に大正解の組み合わせだった。ほっこりした大根と、余韻の長いかざま甲州の旨みが調和し、噌味との相性も抜群。ワインが勝ちすぎることも、隠れすぎることもなく自然に混ざり合ってくれた。冬の家庭料理の良さがしみじみと味わえる組み合わせなので、寒い時期に試してみてはいかがだろうか。

甲斐ワイナリーがおすすめするのは、若竹煮とのペアリング

甲斐ワイナリーでは、毎年4月頃に敷地内でタケノコがとれる。新鮮な旬のタケノコと、かざま甲州との組み合わせが、甲斐ワイナリー一押しのペアリングだ。
なお、タケノコがとれる時期にワイナリーを訪れワインを購入したお客様には、朝掘りタケノコをプレゼントしているという。

「山のワイン」と、「春の山の幸」の贅沢なペアリング。格別な旬のおいしさを、ぜひ味わってみてほしい。

かざまロゼ2019とのペアリング

かざまロゼは、メルローとバルベーラが使用された辛口のロゼワイン。
イチゴのような赤系果実の香りが柔らかく広がる、誰にでもどんなシーンにでもおすすめしたいロゼワインだ。
甘めの香りとすっきりした飲み口のバランスが秀逸で、正直どの料理と合わせてもしっくりくる。和洋中すべてに違和感なく合い、一番の組み合わせを決めるのにあれこれ迷ってしまうという、うれしい悩みを与えてくれた。

その中でも、特に試してみてほしいと感じたのが次のペアリングだ。

  • ほうとう
  • 焼き鳥
  • 醤油ベースの鍋

かざまロゼとは、味噌味の相性の良さを強く感じた。
味噌ベースの「ほうとううどん」を食べるときに一緒に飲んでみたところ、田舎っぽい味わいのほうとうに華やかさと優しさがプラスされ、印象的な味わいに。優しく包み込むようなロゼのアロマが、ふんわりとカボチャやネギの香り漂うほうとうと溶け合って、ほっこりする味になった。家族のランチにおすすめしたい組み合わせだ。

焼き鳥は、照り焼きベースのものと合わせるととても美味しい。
かざまロゼのベリー系果実を思わせる甘い香りが、照り焼きの甘さに厚みをもたらしてくれる。

注目してほしいのは、かざまロゼの「香りは甘いのに、飲み口はすっきり」という点がしっかりといい影響を与えるところ。お肉をかみしめながらかざまロゼを口に含むと、レモンとワインで鶏肉を煮たような、洋風料理さながらの味わいに変化するのだ。
香りの相乗効果でワンランク上の焼き鳥に変えつつ、一緒に食べたときの味の変化も楽しめる。いつもの焼き鳥が2倍、3倍と楽しくなるペアリングだ。

最後に紹介したいのが、醤油ベースの鍋。かざまロゼは、塩系よりも醤油や味噌でほんのり味をつけたスープがよく似合う。香りの要素に、「甘み」「丸み」があるため、同じく丸さを感じられるほんのり醤油が合うのだ。
フレッシュで優しいかざまロゼの香りを十分に嗅いだら、鍋つゆを一口。鼻の奥で贅沢な組み合わせを楽しめる。かざまロゼは酸味もしっかりとしているので、具材と一緒に楽しめば上質な「ポン酢」で鍋を楽しんでいるような感覚が味わえるはずだ。

『甲斐ワイナリーの今後の展望』

甲斐ワイナリーの今後の目標は、これまでと同じスタイルでワインを造り続けることだ。引き続き、価格と品質のバランスを大切にし、流行に囚われることなく、自分の好きなタイプのワインを造り続けていきたい、というぶれない思いを掲げる。

一方新たな取り組みとしては、自社畑の拡張がある。現状1.3ha程の自社畑を、来期には1.7haにする予定だそうだ。
理想のワインを造るためには、自社畑で理想のぶどうを作ることが近道だと考えている聡一郎さん。「私の代でとは思っていませんが、将来的には自社畑100%での生産をしたい」これからの甲斐ワイナリーのワインがどのように変わっていくのか、その変遷も楽しみたい。

その他にも、ペティアン(微発泡)タイプのワインを増産することを考えており、現在デラウェアと甲州の瓶内一次発酵ワインを醸造中だそうだ。将来的には、もうひとつ柱になるような品種を長い間構想しているとのこと…その構想が実現するときが、今から待ちきれない気持ちでいっぱいだ。

『まとめ』

小規模ながらも、歴史に裏打ちされた技術と経験、飽くなき向上心で確かなクオリティのワインを造り続けている甲斐ワイナリー。
彼らのワインを一本でも飲めば、甲斐ワイナリーがどれだけ丁寧にぶどうと向き合い、真摯にワイン造りを追求してきたかを感じ取ることができるはずだ。

ぜひとも山梨のワイナリーを訪れ、歴史ある建物の中で甲斐ワイナリーの伝統や酒造りへの思いを肌で感じてみてはいかがだろうか。日本ワインの魅力に、どっぷりとはまってしまうきっかけになるかもしれない。

基本情報

名称甲斐ワイナリー株式会社
所在地〒404-0043
山梨県甲州市塩山下於曽910
アクセスお車でお越しの場合
中央高速自動車道、勝沼インターより約10分
電車でお越しの場合
JR中央本線、塩山駅下車 徒歩12分、タクシー1分
HPhttp://www.kaiwinery.com/

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