『ダイヤモンド酒造』勝沼で珠玉のマスカット・ベーリーAを醸す老舗ワイナリー

日本ワインの一大産地として名高い、山梨県甲州市勝沼町。日本ワイン好きなら勝沼といえば「甲州」ぶどうのワインが頭に浮かぶだろう。そんな勝沼に「マスカット・ベーリーA」の醸造を追求するワイナリーがある。今回紹介する「ダイヤモンド酒造」だ。

ダイヤモンド酒造は、勝沼の「共同醸造所」時代から続く歴史あるワイナリーだが、醸造方針やワイナリー運営の考え方には独自性が強い。甲州白ワインが名産の勝沼において、赤ワインの重要性を真剣に考えているワイナリーなのだ。

お話を伺ったのは、醸造家の雨宮吉男さん。フランスのブルゴーニュでワイン造りを学んだ造り手だ。ブルゴーニュ仕込みの醸造スタイルで、マスカット・ベーリーAを深みある赤ワインに仕上げている。

なぜダイヤモンド酒造は、マスカット・ベーリーAに注目しているのか。日本ワインファン必見の、興味深いお話を伺うことができた。

『ダイヤモンド酒造の歴史と雨宮さんの醸造』

最初に紹介するのは、ワイナリーの歴史や雨宮さんの経歴について。

ダイヤモンド酒造は、どういう経緯で今の姿になっていったのか。また、雨宮さんが「マスカット・ベーリーA」に力を入れたワイン造りをするようになったきっかけとは。ひとつひとつ紹介していきたい。

▶︎「石原田葡萄酒醸造組合」から「ダイヤモンド酒造」へ

ダイヤモンド酒造は、地域の共同醸造所「石原田葡萄酒醸造組合」から生まれたワイナリーだ。

まずは、共同醸造所のなりたちについて説明しよう。古くからぶどう栽培とワイン醸造が盛んだった山梨県勝沼町祝地区(旧・山梨県東八代郡祝村)。かつて勝沼では、各ぶどう農家が自家消費用に個別でワインを醸造していた。

「各々ワインを造るのであれば、ぶどうを持ち寄って一緒にワイン造りをしよう」。
近所の農家達は、いつしか広い敷地の家に集まって共同でワイン造りを始めることになる。これが勝沼にいくつも存在していた「共同醸造所」の成り立ちだ。

石原田葡萄酒醸造組合も、雨宮さんの家から半径100mほどの農家が集まってできた、共同醸造所のひとつだった。

やがて石原田葡萄酒醸造組合で醸造されたワインは、農家の間で売買されることに。売買が伴うと、共同醸造所として継続することはできない。税務署からの指導に伴い、雨宮家が権利を買い取り法人化。株式会社として登記し、「ダイヤモンド酒造」となった。

「ダイヤモンド酒造」という名称の由来についても紹介したい。宝石の王たるダイヤモンドは、永遠の価値の象徴だ。「『最も価値のあるものを』というコンセプトでつけられたワイナリー名です」と雨宮さん。

地域の私的なワイン造りから、より多くの人に飲んでもらうためのワイン造りへと変わっていったダイヤモンド酒造の歴史。より価値あるものを提供し、変わらない価値を持つワインを造るため。ダイヤモンド酒造は、自分たちのワイン造りを貫く。

▶︎雨宮さんがダイヤモンド酒造の醸造家になるまで

ダイヤモンド酒造で醸造家として活動を始め、ワイナリー存亡の危機を感じたために、フランスに渡りワインを学んだ。何故ならその当時の日本では、観光地で販売する甘口ワインが主力だったからだ。

渡仏したのは、2000年5月のこと。ボルドーから少し離れた場所にある小都市ロワイヤンに拠点を置き、語学研修やワインの勉強に勤しんでいた。

2000年9月には、世界のワイン研究中心地であるボルドー大学で聴講生コースを受講。ワインの知識を更に深めるため、翌年にはブルゴーニュの醸造栽培学校に入学した。「メゾン・ルフレーヴ」や「ドメーヌ シモン・ビーズ」の元で実地研修も重ね、2003年の3月まで醸造やワインの勉強に明け暮れた。

ブルゴーニュでワインを学んだ経験は、雨宮さんのワイン造りに色濃く影響を与えることになる。帰国後、ダイヤモンド酒造の醸造家として働き始めた雨宮さんは、日本を代表する赤ぶどう「マスカット・ベーリーA」に着目した。

「一時帰国の際に、マスカット・ベーリーAを樽熟成したワインを飲んだのです。ACブルゴーニュのピノ・ノワールのような熟成味を感じました。マスカット・ベーリーAの可能性が見えた気がしたのです」。

ブルゴーニュで学んだワイン醸造の感覚を、マスカット・ベーリーAの醸造にも応用。全房仕込みや低温発酵、長期醸しのスタイルで、ぶどう本来の味わいを引き出すワイン造りをしている。

今でも仲間とブルゴーニュワインの飲み比べをしながら、土地が与える個性を勉強したり、醸造のヒントを探っているという雨宮さん。マスカット・ベーリーAの第一人者として、日本ワインの持つ可能性を追い求める。

『赤ワイン用ぶどうの可能性に注目 ダイヤモンド酒造が考えるぶどう栽培』

続いてのテーマは、ダイヤモンド酒造が醸造に使用する「ぶどう」についてだ。

ダイヤモンド酒造では、契約農家が栽培するぶどうを中心にワインを醸造している。一方で自社栽培も行っており、今後は新たな品種を導入する予定もあるという。

ワインの命である「ぶどう」について、ダイヤモンド酒造の思いや考え方を紹介していきたい。

▶︎産地の違いを使い分ける 契約農家のぶどう

ダイヤモンド酒造と取引のある契約農家は、大きくふたつの地域の農家に分かれる。ひとつは地元勝沼の契約農家。もう一方は、同じ山梨県にある韮崎市穂坂町の契約農家だ。

同じ山梨といえど、地域が違えば育てるぶどうも変わる。甲府盆地の北東部に位置する甲州市勝沼は、日本を代表する甲州ぶどうの大産地。対する穂坂町があるのは韮崎市。甲府盆地北西部に位置する。マスカット・ベーリーAの生産量が多く、ぶどうの品質も高いのが特徴だ。

ダイヤモンド酒造では、甲州は勝沼の契約農家から、マスカット・ベーリーAは穂坂の契約農家から買い取っている。

穂坂の契約農家によるぶどう栽培には、特徴がある。通常のマスカット・ベーリーAの収穫時期よりも「遅摘み」だという点だ。同地域の一般的なマスカット・ベーリーAの収穫が9月第2週から始まるのに対し、ダイヤモンド酒造の契約農家は9月27日を目処に収穫が開始される。

「マスカット・ベーリーAは新酒の需要が高いぶどうなので、早摘みのほうが高値で取引されやすい特徴があります。通常の時期に収穫されたマスカット・ベーリーAは、むしろ安価なワイン(ブレンドなど)として消費されることが多いのです」。

だが、ダイヤモンド酒造では、マスカット・ベーリーAの魅力を引き出すため、通常よりも熟度を上げた果実を収穫しているのだ。収穫時期は10月20日頃になることもある。

遅めの収穫にも耐えられるように、農家と連携を取りながら栽培と収穫を依頼している。収穫を遅くすると、防除のタイミングを決めづらいという難しさが出てくるのだ。薬剤によっては、収穫直前に散布できないものもある。収穫がスムーズに進むよう農家とこまめに連携を取り、協力し合いながら品質の高いぶどう作りが行なわれている。

▶︎ダイヤモンド酒造のぶどう栽培

2022年現在、ダイヤモンド酒造の自社畑で栽培するぶどうは「デラウェア」のみ。今後栽培したい品種として、雨宮さんが挙げるぶどう品種が「ブラッククイーン」だ。

ブラッククイーンは、日本で生まれたワイン用赤ぶどう品種。豊かな酸と丸みを帯びたボリューム感が魅力のワインを生み出し、果皮からくる濃密な色も特徴だ。ボディのある赤ワインを生むぶどうで、日本のワイン用ぶどう品種として注目されている。

勝沼や穂坂町でも、ブラッククイーンを栽培している農家はあまりいない。手に入らないなら自分たちで栽培し、新しい赤ワインの定番にできたらと考えたのだ。ダイヤモンド酒造がブラッククイーンのブランド化に成功したならば、勝沼のワイン造りに新たな一石を投じることになるかもしれない。

ブラッククイーンが勝沼の「赤ワインの定番」になる日まで、ダイヤモンド酒造のチャレンジを見守りたい。

『多彩なラインナップで個性を生かす ダイヤモンド酒造のワイン』

甲州やマスカット・ベーリーAといった、日本ならではのワイン用ぶどう品種からワインを造っているダイヤモンド酒造。日本品種を使用している理由を、雨宮さんは次のように話す。

「日本でワインを造る以上、日本の品種を使うことが重要だと思います。日本の気候風土に適していて、環境負荷も少ない。輸出するにあたっても、現地で飲めるワインと同じ品種のシャルドネやメルローではなく、日本のぶどうが求められていると感じますね」。

ダイヤモンド酒造にしかできないぶどう選びや醸造スタイルで、飲み手を魅了する雨宮さん。ダイヤモンド酒造のワイン造りにおけるこだわりや工夫、思いを紹介していきたい。

▶︎「こだわりがない」ことがこだわり  ダイヤモンド酒造の甲州

ダイヤモンド酒造の甲州は、「丸藤葡萄酒」「中央葡萄酒」「勝沼醸造」「シャトーメルシャン」など他生産者と情報交換しながらブラッシュアップして造り上げていったものだ。

「甲州については、あえてこだわりを持たないことが、こだわりですね」。特定のこだわりを持たないことで、決まったスタイルに固執せず、常に造りたいワインを醸造しているのだ。

銘柄をあげて、具体的に解説していこう。例えば「Chanter(シャンテ)Y.Aアマリージョ」は、美しいイエローが印象的な甲州の白ワインだ。アマリージョは、狙った味よりも狙った色を出すことに着目して造られたワインだという。

「アマリージョに求めたのは『色』の表現です。一般的に甲州のワインは白っぽい色になりやすく、色が乗りにくいのです。黄色を出すためにどうしたらよいかと考えて造りました」。

続いて、「Chanter(シャンテ)Y.A  下岩崎甲州」は、甲州特有の柑橘の香りを出すために造られたワインだ。

「シャトー・メルシャンが研究していた『きいろ香』と呼ばれる香りを、自社設備で出せるかどうか試した結果、生まれたワインです。まったくの別物になりましたが」。
酸素に触れずに果汁を搾ることで、柑橘の香りを引き出す手法を取り入れて醸造された。

ダイヤモンド酒造の甲州からは、柔軟なスタイルで様々なワインが生み出されている。今後もヴィンテージの性質や醸造方針によって、数多くの銘柄が展開されていくのだろう。

比べて楽しむもよし、お気に入りのひとつを見つけるもよし。楽しみ方は無限大だ。

▶︎様々な銘柄の展開でマスカット・ベーリーAの魅力を引き出す

続いては、ダイヤモンド酒造の「マスカット・ベーリーA」について紹介していきたい。

雨宮さんが醸すマスカット・ベーリーAは、ブルゴーニュの醸造スタイルが踏襲されている。

「マスカット・ベーリーAは、ボジョレー地方のクリュ・ボジョレー『モルゴン』のようなものが理想だと考えています」。

モルゴンはボジョレー地方のアペラシオンであり、ガメイ種のワインを生産するエリアだ。ガメイといえばボジョレー・ヌーヴォーが有名だが、モルゴンのワインは熟成感とボディの厚みに特徴がある。
ライトで甘みのある一般的なガメイのイメージとは異なり、モルゴンのワインは「強さとエレガントの両立」が明確に表れる。

ダイヤモンド酒造のマスカット・ベーリーAは強さやエレガントの表現に重きを置く。コクや熟成感が出ることを目指して醸造されているのだ。

「よくマスカット・ベーリーAはピノ・ノワールに似ているといわれますが、目標にすべきはガメイの方だと思っています。ピノ・ノワールのニュアンスがあるガメイを念頭に醸造しています」。

雨宮さんの頭の中には、はっきりと描かれたマスカット・ベーリーAのワインの理想像が存在するのだ。

マスカット・ベーリーAの可能性を広げるダイヤモンド酒造では、その姿勢を象徴するようにマスカット・ベーリーAの複数銘柄をラインナップしている。マスカット・ベーリーAだけで複数銘柄を展開しているのは、勝沼に数多くあるワイナリーのなかでも、かなり珍しい。

「新しい畑のぶどうが収穫できたときや、収量が安定してきたときには、新しい個性が出た畑のマスカット・ベーリーAを、独立したひとつの銘柄でワインにしています」。

同じぶどうであっても、畑や生産者の違いで、ワインには無限の個性が生まれる。ダイヤモンド酒造のマスカット・ベーリーAには、それぞれの畑のテロワールがしっかりと表現されているのだ。

▶︎ワイナリーの個性を生み出す銘柄展開 銘柄を増やす理由とは

甲州、マスカット・ベーリーAともに、醸造方針や畑の違いで、複数銘柄を展開するダイヤモンド酒造。複数銘柄を醸造するのは手間でもあるし、ひとつの銘柄の生産本数が減ってしまう。
それでもあえて新しい銘柄を増やすのは、飲み手と造り手双方にメリットがあると考えているからだ。

飲み手のメリットとはもちろん、多くの銘柄を楽しめること。ダイヤモンド酒造ではマスカット・ベーリーAだけでも常時5〜6種類のテイスティングができる。飲み比べの感想を言い合って盛り上がる訪問客が、非常に多いのだという。

「『こんなにマスカット・ベーリーAを並べて飲み比べたのは初めて』と、驚いてくれるお客様もいます。お客様ごとに好みの差が生まれるので、見ていて楽しいですね」。

個性あるマスカット・ベーリーAのワインを飲み比べると、今まで思い描いていた「マスカット・ベーリーA像」が打ち砕かれることもある。「マスカット・ベーリーAは苦手」だと思っていた人が、お気に入りの銘柄を見つけることもしばしばだ。

そして複数銘柄の生産は、造り手側にもメリットがある。

「銘柄が多いことは、営業にかける労力の削減につながります。ひとつの銘柄の生産量を増やすと、多くの販路を獲得する必要が出てきます。自分たちは2名で運営していますから、営業に時間を割くのは難しいのです。銘柄を増やせば、ひとつの販売先で複数銘柄を購入してもらえるのがメリットです」。
数多くのラインナップが、そのままワイナリーの個性として、販売戦略の強みに変化するのだ。

▶︎ ワインへの願い「若い人から年配の方まで多くの人に飲んでほしい」

ダイヤモンド酒造のワインをどんな層に楽しんでほしいか、という質問を投げかけた。「『このワインはこういうもの』と先入観を持ったり毛嫌いしたりせず、幅広い人に飲んでほしいですね」。ダイヤモンド酒造は、より多くの年代の人々に楽しんでもらうことを願っている。

「食の好みは、年を重ねるごとに変わっていくものです。昔嫌いだったワインも、今飲めば味覚に合うこともありますよ」。
確かにそのとおりだ。年代によって、食生活は変化するため、味覚も年齢によって次第に変化していく。食の好みが変われば、食に合わせるワインも自然と変わってくる。

先入観を排除してワインを飲んでもらうことで、多くの人の生活にマッチする可能性があるというわけだ。

ダイヤモンド酒造のワインブランド「chanter(シャンテ)」は、フランス語で「歌う」という動詞。先代が名付けた名称だ。「友人同士がワインを持って集まり、みんな楽しくなって歌い出すような場に貢献したい」という願いが込められている。

ワインの素晴らしさを、すべての人に平等に伝えたい。ダイヤモンド酒造のワインに対する思いは、今も昔も変わらずに受け継がれている。

▶︎少人数だからこその強みを生かして

ダイヤモンド酒造の強みは、少人数で運営していることにある。少人数ならではのメリットとは「運営の小回りがきく」点だ。

「少人数で運営していることの強みは、コロナ禍のなかで特に感じました。営業担当者がいると外に行けないダメージが大きいですが、うちは営業に人員を割いていないので、ダメージが少なかったのです。その為、クオリティを上げることに注力してきました」。

少人数だからこそ、ひたすらに「よいワイン」を追求できる。一点集中の強さを発揮できるのだ。

単純に考えると、大人数で大量生産したほうが効率がよいのではと思える。しかし少量生産には、ブランドイメージが保てるという側面もある。

「うちは生産量が多くはないので、スーパーやコンビニではなく、小売店や飲食店への販売が中心です。置いてもらう場所をこちらで選択できるのも強みです」。

ダイヤモンド酒造の方針と「小さなワイナリーの強み」は相乗効果を生み出し、ワイナリーの魅力をさらに引き立てる。

『ダイヤモンド酒造が目指す未来』

最後に紹介するのは、ダイヤモンド酒造の将来に向けた取り組みについて。

これからどんなワインを造りたいと考えているのか、また、ワイン造り以外に取り組みたい目標とは。ワイナリーの未来の姿を少しだけ覗いてみよう。

 ▶︎勝沼に「定番赤ワイン」を定着させたい

雨宮さんは、勝沼の「ワイン産地としての未来」を考える。「勝沼に必要なのは、高品質な『赤ワイン』を造る素地を整えることだと思います」。

勝沼のワインは「甲州の白」が名産だが、赤ワインの生産量は少ない。栽培品種も多くが甲州品種であり、赤ワイン用品種には「目玉の品種」がないのが現状だ。

しかし世界的に見ると、白ワインよりも赤ワインの需要の方が大きい。ワインとしての単価も赤ワインの方が高くなるため、産地に「赤ワイン」があると強みとなる。名産の赤ワインがあることで、産地の発展や継続のための力になるのだ。

「勝沼をより強い日本ワインの産地にしたいですね。ぶどうの単価が高い『赤ワイン用のぶどう』を育てられれば、土地の農家の力にもなるでしょう」。

自社畑でブラッククイーンを栽培しようという試みも、勝沼の将来を考えてのことだ。勝沼ではマスカット・ベーリーAの栽培が上手くいかないことが多い。酸が落ちやすく、着色しにくいなどの問題が起こるのだ。

その点、ブラッククイーンは色づきもよく、酸も高い高品質なぶどうになるため、勝沼に定着させる赤ぶどうとして最適だと雨宮さんは考えている。自社畑での栽培が成功すれば、多くの勝沼農家がブラッククイーンを栽培するきっかけになるだろう。

高齢化の進む地域のぶどう農家を救う、解決策のひとつとなるかもしれない。

▶︎マスカット・ベーリーAの未来を担う

雨宮さんは、マスカット・ベーリーAの未来のため、ワイン造り以外でも積極的に活動している。代表的なものが、「MBA1927→」のメンバーとしての活動だ。

「MBA1927→」とは、ワイナリーや栽培農家におけるマスカット・ベーリーAの生産者集団。活動目的は、マスカット・ベーリーAの品質向上と消費者へのアピールなどだ。定期総会では、収穫データをまとめて、気象庁とのデータをリンクさせることを実施。マスカット・ベーリーAの栽培や醸造について、活発な話し合いが行なわれている。

「日本全国のマスカット・ベーリーAを飲み比べてみたい、という自分の願望から生まれた団体です。各地方で協力してくれそうな人たちに声をかけて誕生しました」。

日本の固有品種であるマスカット・ベーリーA。今後さらに日本と世界に認知され、品種としての地位が向上するなら、これほど誇らしいことはない。ダイヤモンド酒造は、自分のワイナリーだけでなく、日本全体のマスカット・ベーリーAの品質向上のために活動を続ける。

「ほかの農家さんとも積極的にお付き合いをして、日本全国で栽培されているマスカット・ベーリーAについて知りたいですね」。
雨宮さんの言葉からは、好奇心や向上心もさることながら、日本ワインの未来への思いや責務をも感じる。

『まとめ』

「ワイン造りは大変です。家業だから嫌々続けている」と、笑う雨宮さん。そう言いながらも、誰よりも強くワインに注がれる情熱を、雨宮さんから感じるのは気のせいではないはずだ。

ダイヤモンド酒造のワインに対する熱意と思想に共感したなら、ぜひワイナリーに予約の上、直接訪れてほしい。そして、「マスカット・ベーリーAの飲み比べ」を試すのがおすすめだ。試飲直売は完全予約制なので、訪問することを決めたら、早めに予約を入れておくと安心だ。

今まで思い描いていた日本の赤ワインのイメージや、マスカット・ベーリーAのワインについての印象が、自分の中で塗り替えられる瞬間を感じられるだろう。

基本情報

名称株式会社ダイヤモンド酒造
所在地〒409-1313
山梨県甲州市勝沼町下岩崎880
アクセス勝沼ぶどう郷駅からタクシー10分
高速バス勝沼停留所より徒歩10分
勝沼ICより5分
GoogleMaphttps://goo.gl/maps/GbWY3RZCUMxZU8wA8

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