8月30日に開催された「日本ワインコンクール テイスティングフェス Terroiria 2025 授賞式 & A会場試飲会」のレポートをお届けします。
日本ワインコンクールは「国産原料ぶどうを使用した日本ワインの品質と認知度の向上を図るとともに、それぞれの産地のイメージと日本ワインの個性や地位を高めること」を目的に、2003年から開催。主催する日本ワインコンクール実行委員会は、日本ワイナリー協会、一般社団法人日本ソムリエ協会、一般社団法人葡萄酒技術研究会、北海道ワイナリー協会、山形県ワイン酒造組合、長野県ワイン協会、山梨県ワイン酒造組合、山梨大学ワイン科学研究センター、山梨県から構成されています。
第21回となる今回は、全国153軒のワイナリーより860点の日本ワインが出品され、30名の審査員による厳正かつ公正な審査のもと、342点の日本ワインが受賞しました。注目すべきポイントは、2019年以降開催を見合わせていた公開テイスティングイベントが6年ぶりに復活!さらには出品ワイナリー同士の交流イベントも開催されました。開催場所はなんと、山梨県庁です!
5箇所の有料試飲会場と多数の入場無料会場が設けられ、受賞ワインの試飲、ワイン販売、ワインとのペアリングフードの販売、パフォーマンスステージや公開ラジオブースなど、山梨県庁周辺が日本ワイン一色になりました。
「Terroir.media」では、授賞式とA会場での試飲会の様子をレポートします。試飲会場はA会場の他にB-1会場、B-2会場、B-3会場があり、全国から60軒近くのワイナリーが集まりました。
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『日本ワインコンクール 審査概要 & 部門紹介』
▶︎審査方法
官能検査による審査とし、100点満点で採点
▶︎審査基準
視覚:清澄度・外観・発泡性(スパークリング)
香り:健全性・強度・香の質
味わい:健全性・強度・持続性・味の質
ハーモニー:総合評価の4項目
▶︎審査員
外国人審査員を含め30名
・外国人/ジャーナリスト、流通/サービス関係、試験研究機関、ワイナリー等業界関係者
▶︎受賞基準
・グランドゴールド賞:92点以上を標準とする。各部門エントリー数の1%相当
・金 賞:85点以上92点未満を標準とする。各部門エントリー数の3~5%相当
・銀 賞:82点以上85点未満を標準とする。各部門エントリー数の10~15%相当
・銅 賞:80点以上82点未満を標準とする。
(受賞の割合は、各部門エントリー数の40%までを標準)
・部門最高賞:5点以上の出品がある部門で、銀賞以上を受賞、かつ最高評点のワイン(グランドゴールド賞を受賞したワインがある部門を除く)
・コストパフォーマンス賞:銀賞以上を受賞した2,000円未満のワイン(容量は720ml、750mlに限る)
▶︎部門紹介
・欧州系品種
・国内改良等品種
・甲州
・北米系等品種
・欧州・国内改良品種等ブレンド
・極甘口(残糖100g/L以上のもの)
・ロゼワイン
・スパークリングワイン
▶︎日本ワインコンクールに出品することで得られること
・審査結果(審査点数)が出品者に直接伝えられる
・受賞者にはワインのボトルに貼付する受賞シールを100枚無償で提供される
・海外へ優れた日本ワインを知ってもらうため、外務省等へも情報提供される
『授賞式での様子と受賞ワインをご紹介』

授賞式会場となったのは、隣接する県議会議事堂と共に山梨県の有形文化財に指定されている、山梨県庁別館3階の「正庁」。正庁は1930年に創建された当初より、重要な式典や公賓の接遇などをおこなうための特別な部屋として使用されてきました。
上の画像の中央奥に、受賞ワイナリーの皆様が座っています。授賞式鑑賞チケットの販売は限定50席のみ。チケット購入者は授賞式の様子を鑑賞しながら、最高位受賞ワイン全11銘柄を試飲できるのです。さらに、ワインをサーブしてくれるのは、山梨を中心に全国で活躍する豪華ソムリエ陣が担当。特別な空間で特別なワインが堪能できることに、ワクワク感が高まります。
それでは早速、各賞受賞ワインと授賞式でのワイナリーの皆様の喜びの表情をお伝えします!表彰状は、日本ワインコンクール実行委員会 会長 奥田徹氏より授与されました。
▶︎グランドゴールド賞
シダックス中伊豆ワイナリーヒルズ株式会社
伊豆シンフォニー・レッド2022 プレミアム


▶︎金賞(部門最高賞)欧州系品種 白部門
丸藤葡萄酒工業株式会社
2023 ルバイヤートシャルドネ「旧屋敷収穫」


▶︎金賞(部門最高賞)国内改良等品種 赤部門 & コストパフォーマンス賞


▶︎金賞(部門最高賞)甲州部門
岩崎醸造株式会社(ホンジョーワイン)
シャトー・ホンジョー甲州かもし 常盤に燃る


▶︎金賞(部門最高賞)欧州・国内改良品種等ブレンド白部門
駒園ヴィンヤード株式会社
Tao Caprice Blanc 2024


▶︎金賞(部門最高賞)極甘口部門
北海道中央葡萄酒株式会社 千歳ワイナリー
北ワイン ケルナー レイトハーベスト2023


▶︎金賞(部門最高賞)スパークリング部門
サントリー株式会社 塩尻ワイナリー
サントリーフロムファーム 津軽 シャルドネ&ピノ・ノワールスパークリング2021


▶︎金賞
※画像下にワイナリー名、受賞ワイン名を記載。
ワインURLについてはヴィンテージが異なることもあるため、ワイナリーに問い合わせをお願いします。

「ミュゼドゥヴァンダイナスティ塩尻メルロー2023」
「ミュゼドゥヴァンダイナスティ塩尻メルロー&
カベルネソーヴィニヨン 2023」

「ソラリス 山梨 マスカット・ベーリーA 2023」
マンズワイン株式会社 小諸ワイナリー
「ソラリス 千曲川 信濃リースリング クリオ・
エクストラクション 2023」

株式会社広島三次ワイナリー
「TOMOÉ 三次ロゼ」
受賞ワイナリーの皆様、おめでとうございます!
授賞式後にご挨拶した、日本ワインコンクール実行委員会 会長 奥田徹氏と、日本ワインコンクール実行委員会 審査委員長 小山和哉氏。「日本ワインのコマーシャルとなるよう、よろしくお願いいたします」とメッセージをいただきました。


『授賞式の後はお楽しみの試飲会!』
授賞式がおこなわれた建物「山梨県庁別館」の会場では、「グランドゴールド賞」「金賞(部門最高賞)」「金賞」「銀賞」を受賞したワイナリーがブースを構えました。
※画像下にワイナリー名、受賞ワイン名を記載。
ワインURLについてはヴィンテージが異なることもあるため、ワイナリーに問い合わせをお願いします。

Tao Caprice Blanc2024(2年連続金賞受賞、Capriceはフランス語で「きまぐれ」、その年のブドウで最も美味しいバランスに整えている)

ツイン ピークス ブラン2024
(100%茨城県産のぶどうで作ったワインとして初の銀賞受賞)
改めまして、受賞ワイナリーの皆様、おめでとうございます!日本ワインの品質は年々向上し、世界からも注目されるようになるなかで、日本ワインの品質を評価する日本ワインコンクールも進化し続けています。来年以降の日本ワインコンクールの動向もぜひチェックしてください。
日本ワインコンクール公式サイトはこちら
「Terroir.media」は、日本ワイン普及の一助となるべく発信して参ります。今後とも、「Terroir.media」をよろしくお願いいたします。
授賞式画像提供:takeda.yasumasa




























