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最近はやっとコロナ渦の影響も落ち着いてきて、さあワイナリーを訪問しよう!と検討している人も多いはず。訪問先のワイナリー選びに迷ったら、ワイナリーのバーチャルツアーを視聴して行き先を決めてみてはいかがでしょうか。
「Terroir.media」がおすすめする、ワイナリーのバーチャルツアーを紹介する企画の第9回をお送りします。前回までの記事をまだ読んでいない方は、あわせてチェックしてみてください。
さて今回は、「中伊豆ワイナリーヒルズ」のバーチャルツアー紹介の第3弾です。「中伊豆ワイナリーヒルズ」は、静岡県伊豆市にあるワイナリー。ワイナリーにレストランやホテル、牧場などを併設した、さまざまな体験ができる総合リゾート施設です。
中伊豆ワイナリーヒルズの公式YouTubeページでシリーズ化されている「ワイン造りを追跡!シリーズ」のうち、「ぶどうの糖度分析を見学」を視聴しました。
中伊豆ワイナリーヒルズの公式YouTubeページには、ほかにもたくさんの動画が投稿されています。ぶどう栽培やワイン醸造について知りたい人に、参考になるツアーがありますよ。
「Terroir.media」では、中伊豆ワイナリーヒルズにあるワイナリー、「伊豆ワイナリーシャトーT.S」の紹介記事を掲載しています。バーチャルツアーとともに紹介記事もご覧いただくと、中伊豆ワイナリーヒルズの魅力をもっと詳しく知ることができます。ぜひチェックしてくださいね。
それではさっそく、中伊豆ワイナリーヒルズのバーチャルツアーを視聴してみましょう。
今回のバーチャルツアーは、「ぶどうの糖度測定」という、ワイナリーに直接行ってもなかなか見ることができない貴重なシーンが見られる動画です。どんなツアーになるのでしょうか。
さて、「糖度測定」というタイトルを見て、まず疑問がわいてきます。そもそも糖度の測定とは、なぜ必要なのでしょうか?
この疑問は、バーチャルツアーの冒頭部分であっさりと解決しました。収穫前のぶどうの実の糖度を測定することで、最適な収穫時期を判別する指標とするようです。ぶどうの糖度が目標数値に達したら収穫の適期。
なるほど、糖度分析はそのためのチェックをする工程だったのですね。
ツアーでは、畑の樹から採集してきたシャルドネの実を破砕して搾り、遠心分離機を使って澄んだ果汁を精製。糖度とpH値、酸を順に測定していきます。
ビーカーや試験管、数種類の測定器を使用する工程は、まるで学生時代におこなった理科の授業での実験のようでなんだか楽しそう。
作業の様子をじっと見ていると、自分でも同じように作業をしてみたい気持ちになってしまいました。
糖度計に果汁をセットして、出てきた数値は17度。これは、食べてじゅうぶんに甘いと感じるくらいの糖度だそう。
気候や雨の影響で糖度の出方が変動するというお話も参考になりますよ。4サンプルの糖度を測定し、記録していきます。
続いて、果汁が入った試験管をpHメーターにセットしてpH値を測定。そして最後は酸の値を測ります。ぶどうの果実に含まれる「酒石酸」が1ℓあたりに何g含まれているかを測定。
サンプルに精製水を加えて攪拌し、「中和滴定」という作業に入ります。アルカリ溶液を加えて、中和できるまでにどの程度のアルカリ溶液を必要とするかで、溶液中の酸の値を測るのだそう。
ちょっと難しい作業だと感じましたが、各工程のコツや手順の説明がわかりやすいので、しっかりと理解できました。
測定し終わった糖度と酸の数値をもとに、収穫のタイミングをピンポイントで見極めるのだとか。糖度と酸のバランスが一番よいときに収穫することは、美味しいワインを作るために大切なこと。
収穫時期には毎週測定をして、分析値と天候を見極めて収穫しているそうです。
ワイン造りには、ぶどう栽培と醸造以外にもさまざまな工程があるのだと改めて知る、よい機会になったツアーでした。
次回は、中伊豆ワイナリーヒルズの同じシリーズのバーチャルツアー、「ワインの樽出し工程」編を紹介しますのでお楽しみに!
この記事を読んで中伊豆ワイナリーヒルズのバーチャルツアーに興味を持った方は、ぜひ動画を視聴してみてください。
この記事で紹介したワイナリーの基本情報です。
ワイナリー名:中伊豆ワイナリーヒルズ